『飛んで👁️に入る夏の牛』
やましん(テンパー)
『飛んで👁️に入る夏の牛』
人間とは、残酷なものだ。
目に入るものは、大概、なんでも、食べてしまう。
たまに、失敗することも、いまだに、あるらしいが。
ふぐさんなど、危ないのは分かっていても、しろうと料理してしまうことがあるらしい。
まむしさんも、お酒なんかにされてしまう。
テレビコマーシャルにも、すっぽんさんや、うなぎさんとともに、滋養強壮によいと、出てきたりもする。
子供時代に、まむしさんが、たくさんいるあたりの巨大アパートに住んでいた頃、どこかのおじさまが、一升瓶につめたまむしさんを見せてくれたことがあった。
まだ、生きていた。
外に出ようと、さかんに出口をつついていた。
通学路横の水路を、まむしさんが泳いでいたこともあった。
やましんの両親が、首都圏にある長屋(やましんの最初の家である。)に引っ越したとき、押し入れには、巨大な青大将さまが、住んでいたという。
祖父が、ござにくるんで、山に放したらしい。
たまには、人間が、逆襲されることも、ある。
最近は、街中にも、さるさん、くまさんがでるらしい。
なかなか、人の手には負えないみたいだ。
かつて、へとへとで、深夜に山道を帰宅していると、たぬきさんや、いたちさん、へびさん、うさぎさんが、飛びでてきたりもしたことがある。しかさんもあったかもしれない。
ある日、かなり渋滞していた住宅地の道路に、大きなワンちゃんが飛び出てきて、やましんはなんとか避けられたが、対向してきたトラックにはねられてしまった。
ぎゃん。
といった限り、くるくる、と回って、道路のまんなかで、固まってしまった。
あまりに、かわいそうだったが、やましんには、なすすべもない。(あったのかもしれない。)
かつて、雨の中を、やましんのクルマに、突っ込んできた、ワンちゃんもあったが、どうやったのか、下側をうまく回って、後方に去っていったこともある。ほっとした。
その小さなへびさんは、神社の方向に、道路を横切っていて、気高く、頭を高く挙げていた。畏怖の念さえした。その時は止まれてよかったが、中には、止まれなかったこともある。恨まれたに違いない。かさんや、はえさん、ごきさん、ねずみさん、やすでさん、くもさん、ありさん、などは、ずいぶんやっつけてしまったし、高速道路では、かなりたくさんの、正体はわからないが、飛び込んでくる、でかい虫さんたちと、衝突した。フロントガラスに小さな傷が入ったりもした。
田んぼのそばでは、かえるさん、海の近くでは、小さなかにさんが、大雨の後など、たくさん道路に出ていたりもした。
避けられず、ふんでしまったこともある。
みなさん、申し訳ありませんでした。
考えてみれば、むかしは、深い山だったところなどを、住宅地や、道路にしている。
彼らには、故郷なのだろう。
うさぎさんは、脱走したのかもしれない。
🐇
ある、暑い初夏の日であった。
やましんは、牛さんと、にらみあっていた。
うしさんは、怒るとこわい。
やましんは、怒らせてしまったらしいのだ。
真っ赤な顔から、真っ黒になり、飛びかかってきた。
そうして、やましんの👁️に飛び込んだのである。
『うわあ〰️〰️〰️〰️〰️〰️😱😱』
後の祭りである。
びーちゃんが言った。
『焼きすぎよ。跳び跳ねてる。』
🐮 ↪️ 👁️
人間は、罪深いだろうが、戦争は、早くやめて欲しい。
『飛んで👁️に入る夏の牛』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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