第15話 怒り

中須賀 花梨「あれ、私宛てに何か届いてる」


 帰宅途中で俺と別れ自宅に到着した中須賀。ポストを確認すると、彼女宛ての茶封筒がポストに存在した。


 高校生の中須賀宛てに封筒。何か不気味である。


中須賀 花梨「変だなぁ。私宛てに封筒を送る人なんていないと思うけどな」


 不思議そうに首を捻りながらも、ポストから茶封筒を手に取り、自宅に帰宅する。


 玄関で靴を脱ぎ、手洗いを済ませ、自室に移動する。


中須賀 花梨「誰からだろう。差出人は。芝谷三富子しばや みふこ? って読むのかな。変わった名前だな」


 中須賀はハサミで茶封筒を開封する。丁寧に最後まで封筒の頭頂部を切り終わり、中に入ったものを取り出す。中にはA4の1枚の書類のみが入っている。


 ゆっくり顔の前で封筒に目を通す。


中須賀 花梨「え!? 何これ! 」


 書類に記載された内容を目にする。直後、中須賀は驚嘆の声を漏らす。


 書類には機械的な文字でこう書かれていた。


『どうして三宅貫をフッた。少なからず彼は傷ついた。あんなイケメンと別れた。なぜそんな愚かなことを。お前は腐っているのか』


 不明な送り主から送られた書類。三宅をフッた中須賀を責め、罵倒する内容だ。


 果たして送り主は何者なのだろうか。


 芝谷三富子しばや みふこ。中須賀はそんな人物知らなかった。初めて目にした名前だった。


 一方、中須賀の顔には恐怖が浮かぶ。当然である。謎の人物からの書類でありつつ、自身を罵倒する言葉付である。。恐怖を感じないはずがない。


 だが、物事は悪夢のように進行する。


 次の日もまた次の日も、似たような内容の書類が中須賀の自宅に届いた。


 その書類は時間設定されているのか。中須賀が帰宅する頃に必ずポストに投下されていた。

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