第21話 修羅場
連絡もパッタリ無くなり、ナミコは自由になれて明るい気持ちでいっぱいだった。
これまでのあの人にしてもらった事には感謝していた。子供達の将来の為に貯金もできたし。
だけど、金持ちは所詮は何でもお金で解決できると思ってるし、最後は性の相手を嫌がったら愛人の務めだろと言われたのも
正直、嫌だった。まるで、所有物みたい言われた気がした。
ナミコは二度と金をひけらかす男は選ばないと思った。
「あー、金持ちなんて二度とごめんだわ。
普通が一番。」
清々した毎日を送っていた、ピンポーンと玄関のチャイムが鳴った。
だれ?こんな夕方に?
ドアを開けると
黒い帽子にメガネにマスク、黒の上下の服の
年配の女性が立っていた。
「なんでしょう?」
女性はモゴモゴ何かを言っている。
ははん、宗教の勧誘ね。
ホントに良く来るわね。
「うちは、宗教は信仰してませし、
する気も全くありません、お帰り下さい!」
女性はモゴモゴ、、。
しつこいなぁ。ドアを閉めようとした時
塾帰りの子供が帰ってきた。
すると女性は
「もう、いいわ‼️」と叫んで去って行った。
「何?お母さん?」
「ほら、宗教の勧誘よ、キリスト教とか色んなの来るじゃない、あれあれ。」
ナミコはその時、すっかり忘れていたのだ。
お風呂に入ってのんびり鼻歌を歌っていたら
ふと、さっきの事を思い出した。
「あー!あれ、あの人の奥さん!」
全然、思いつかなかった。
また来る気かしら?
やだなぁ。
仕方ない、あの人にミサコから電話してもらってもう、二度と関わらないでと頼んでもらおう。
私は連絡しない方がいいだろうから。
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