月は微笑む

月は微笑む

作者 篠橋惟一郎

https://kakuyomu.jp/works/16817330662657409994


 ハール人以外の民族を見下すムルガト帝国の三代皇帝を暗殺したカシーム人のルタ・タバサと、ムルガト帝国の現状把握するために潜入してきたヒエラ王朝のスパイ『記者』ダリノ・ケロテの話。


 誤字脱字等は気にしない。

 ファンタジーミステリー作品。

 時代性を感じ、重厚な出来に手を叩きたくなる。


 三人称、ダリノ・ケロテ視点、神視点で書かれた文体。途中、ラミトの一人称、僕で書かれた文体。ルタ・タバサの一人称、私で書かれた文体。自分語りの体験談で綴られている。


 それぞれの人物の想いを知りながら結ばれない状況にもどかしさを感じることで共感するタイプと、女性神話、メロドラマと同じ中心軌道に沿って書かれている。

 小さな島国のムルガト帝国は多民族国家。ここ数年、三代皇帝による厳しい独裁、軍閥政治が続いていた。ハール人以外の民族を見下し、富国強兵と称して凄まじい税を巻き上げる。重課税を逃れたくば軍に入れとふれ込み、帝国軍はみるみるうちに強大となった。政治批判を厳しく禁じ、反感を抱くものはすぐさま牢に放り込まれ処刑された。

 カシーム人のルタ・タバサは四人兄弟の末っ子。杉を他国へ輸出することで栄えたそこそこ大きな商家の産まれだったが、重税により経営は厳しく、十二歳で群体に送られる。厳しい訓練の六年が過ぎ、十八となったルタ少年兵は城の警護や敵国遠征など実務を任される。

 年長のハール兵とペアで、不寝番の仕事にあたっていたとき奇襲を受ける。同じ軍服を着たツィビ族の男は、陸軍大臣のガルデに対して「一刻も早く軍を撤退させろ!」「くたばれムルガト!」と叫んで衛兵を巻き込み自決するところだった。ベテランの男が銃で撃ち、阻止した。

 無益な殺生をしてはならない。ルカの母はカシ教の教えを厳格に守る人で、最後まで軍に入るのを反対していた。その影響で、ルタは生まれてから今日に至るまで、非常に敬虔なカシ教徒だった。この事件以降、訓練でも頭や心臓を狙うことを辞めた。

 二カ月後、ムルガト帝国が侵略を目指している南東の島に送り出される。聞いていた話とは随分違い、戦況はムルガト側がだいぶ押されていた。無益な殺生をせず、懸命に戦った。

 いつぞやの男を思い出す。止めたければ、狙うべきは――実際に軍を動かす権限があるのは皇帝なのだ。

 ルタは物資を運んでくる配給船に乗り込み、ムルガト本国にたどり着く。荷物からカシーム人らしい丈の長いローブを取り出し着替え、着ていた隊服を海へ投げ捨てた。観光客用の貸しジープ屋に忍び込み、一台拝借。ハール人の住む街の端で乗り捨て、ユト人らしき男に顔をスカーフで隠しているのをいいことに女声を出して「お城の左手にある宿まで送ってくれないかしら? 友人がそこにいるの」と頼む。城に着き、カシ教の儀式などで用いられる、正式な巻き方にスカーフを巻き直す。警備が一番薄い北門の門番を気絶させて侵入するも、たちまち囲まれる。すでに大騒ぎとなる中、皇帝の部屋へ続く廊下はがっちりと陣が組まれていた。

 大量の衛兵を倒し、対戦車用弾でガラスをぶち抜き皇帝の部屋に侵入するも、「薄汚いカシームめ!」皇帝は銃を隠し持っていた。

右肩を打たれ、物陰に隠れてトリガーを引く。手元が狂い、皇帝の心臓に当たっていた。ああ、カシ様、申し訳ございません。私は教えに背いてしまいました。……いや、いや、背いてなどいない。決して無益な殺生ではなかったのだ。国が混乱すれば南東島から軍を引かざるを得ない。まだ終わっていない。この国の行先を見たければ、生きねば。窓から屋根へと這い出て、ひたすら暗がりを選んで逃げた。そのあと親切なカシーム人に助けられる。寡黙な老人で、彼は何も問わず、ルタも何も言わなかった。傷が癒えるまで彼の家で過ごした。

 強固な守りの中、皇帝が心臓を撃ち抜かれて暗殺。一人の軍人ルタ・タバサの名が挙がり、暗殺のあった夜を境に姿を消した。

 半年後。ムルガト帝国の西に位置する大陸の国ヒエラは、ことの成り行きを慎重に見守っていた。暗殺後、併合していた複数の民族から過激派が立ち上がり、国は大混乱の最中である。ムーグ島では北東部にある火山の恩恵で多種多様な鉱石が採れる。今までムルガトを守っていた強固な軍隊が皇帝の死をきっかけに崩壊したのを良いことに、周辺国はこぞってムーグ島を狙い始めた。

 ダリノ・ケロテは、ヒエラ王朝お抱えの『記者』の一人。他国の事情に通じ、戦争となれば敵国に潜りこみ敵を撹乱するスパイ活動もする。表向きは取材だが、任された仕事はムルガトの現状把握、征服できる状態にあるのか、元帝国軍人たちの消息を掴むなどの調査が目的。今日はじめて会ったユハート・ローミーとともに、ムーグ島の西側にやってきた。寒流の影響で大半が砂漠である。

 ムルガト西部の砂漠と、付近の杉林はカシーム人の土地である。

 ムルガトには四つの部族がある。西側地域に住む砂漠の商人カシーム人、北の火山地帯に住む採掘と工芸の民ツィビ族、東の肥沃な農業地域をおさえる耕作の民ユト人、そして帝国の中心部から南にかけてに住む、王のいる民族ハール。ハール人は、過去にヒエラの位置する大陸からムーグ島へと渡った移民の子孫。言語や文化は非常にヒエラに近いため、ダリノたちはハール人のふりをして任務に当たる。

 スカーフを選びながら商人と話し、「事件以来、砂漠は帝国軍にいたカシーム人が警備をしてくれるようになりましてね。ここいらにも彼らの基地があります。旦那は近づかないほうがいい。実際、ハールを恨んでる奴もいるので」と情報を聞き出す。

 ユハートに伝えると、ラクダを世話していた少年から、ここから三キロほど北東のオアシス街を目指せばいいと教えてもらったという。

 数時間後、二人は旧帝国軍人の集まるトタンの建物の中で、一人の若い軍人シラと向き合っていた。「愛都新聞社のダリノ・ケロテと、ユハート・ローミーと申します」

 愛都新聞はムルガト帝国内では珍しい、国営でない新聞社。検閲が厳しい時代から風刺的な記事を載せていた。中間から下位の層に人気が高く、皇帝が暗殺されてからも発行部数を伸ばし続けている。話を聞くにはこう名乗るのが都合がいい。

 皇帝が暗殺されてカシーム軍人のほとんどは軍を放棄。残ったのは三分の一ほど。多くがハール人とユト人。互いの結びつきが強いから。

 ユハートは、「私の担当するコーナーでして、元帝国軍にいた方から、ルタ・タバサという人物についてお聞きしたいのですが」

「彼はカシームの出身ですよね? ハール人の多い軍の中では不利な立場にありながらも軍人として名を挙げた彼についての記事は、多くの人を感動させるに違いありません。彼の素晴らしさ、そして彼の信念を、聞かせていただけないでしょうか」

 シラはルタ班にいた友人を呼びたいから三日待ってほしいという。

 三日後、ハール人のラミトと対面。

 彼によれば、軍曹のルタは、基本的に静かな人。階級で上下が決まる軍で、カシームとして自分より年長者には敬意を払う教えを忠実に守っていたから、誰に対しても基本丁寧な口調で話していた。腕はよく天性の才能の持ち主で、無益な殺生はしない。同志は絶対に守る。彼はこの二つを徹底していた。

 ルタの旧友がなくなったとき、下卑た笑いをして臆病だと罵るハール人の上官たちに「ハール人の部下を守って死んだんだ! それのどこが臆病なんだ。奴は最後まで立派で勇敢なカシームの兵士だった。あんたに同じことができるのか!」撤回を要求した。ルタはカシームが馬鹿にされること、命を軽んじることが大嫌いだった。

 ルタが一人の敵兵の胸を撃った事を話したことがある。見方がひとり打たれた直後だったから、判断が鈍った。畜生めと叫び、「侵略戦争なんてなんの意味もない」とこぼす。

 ハール人の一部がカシームん人を酷く嫌っている理由をルタに聞かれ、百年ほど前の、ハールとカシームの戦争で多くのハール人が命を落とし、宗教的に杉林が重要な地で造船に不可欠な杉の先買権を手放そうとしなかったことに反感を買ったからと答える。ルタは、「あなたが知っているのはそれだけじゃないでしょう? カシームはハール人の捕虜にひどい扱いをし、非常に残虐な方法で処刑を行なった恥ずべき部族だと聞きませんでしたか」「実は私たちも同じです。ハール人がどれほど恐ろしく卑劣極まりない侵略者だったかを教え込まれています。当時のカシ教は防衛のためなら争いは許されるという思想が主流でしたから、その時代のカシームたちは故郷を守ろうとした、立派な戦士たちだった、とも習いました」

 ルタは、こんな戦争は無意味で、昔の戦争の確執が残ったまま。ムルガトが戦争で勝ってっても、対立は終わらない。武器から悪意や言葉に変わるだけで、形を変えてこの先何百年も傷つけ続けると嘆く。

 若い世代は部落差別するほど憎んでいないし馬鹿ではないと伝えると、かすかな笑いが漏れるも、ルタはこのままでは同じ轍を踏むから皇帝は生きているべきではない、皇帝をかばいたければ上巻にいいつけても構わないと、一本だけ残っていた酒を開ける。それをひったくって下戸なのに全部飲んで、「きっと酔い潰れて、ルタさんを告げ口するなんて考えは、明日には忘れてしまっているでしょう!」と答えて、丘を去ったが清々しい気分だったとラミトは語る。

 最後に、新しい為政者に二度と戦争を起こさないことを望むことを伝えてほしいという。ダリノは近いうちに冷えらがここを攻めに来るから、その願いはかなわないと思っていると、ユハートは「でも、守るもののために戦わなければならないときもありますよ」「美しいこの国ムルガトを、誇り高き自身の部族を、大切に」といって、外へ向かう。

 さっきのは一体何だと聞く前に、三人の男に襲われる。樹激戦のあともみ合いになるも、ユハートは、ナイフを持つ相手に左足で弾いてこめかみに強烈な一撃を入れる。ユハートとともに暗がりへと逃げながら、体格が似ていて、左利き。得意だったのは二段蹴り。体術では負け知らず。そして、人を殺さぬスナイパー。一人目を倒した時、狙えば頭を撃てたはずだ。と、取材から得た情報から、ダリノはユハートの顎をとらえて建物の壁に押し付けては、目を覗き込む。変装しているとしたら、レンズを目に入れて色を変えている可能性がある。人差し指で目に軽く触れ、緑だとわかった瞬間、指で突き刺そうとするも突き飛ばされるダリノ。反対側の壁に叩きつけられ、首元にナイフを突きつけられる。

 先程の男たちは、ダリノと同じ『記者』だった。本物のユハートが任務に出てこないことに気がついたのだという。録音機を潰された後、使われていない倉庫に連れて行かれて、手足を縛られる。「私は暗殺事件以来、過去について語り合える仲間がいなくてね。ついでってことでダリノさん、聞き捨てにしてください」皇帝を暗殺した話を語り、変装を解いて素顔を見せる。ナイフで縛っていた縄を切ったダリノは、ルタに蹴りを入れる。すぐさま銃を構えるが、先にルタに撃たれて、右腕が垂れ下がる。「元々殺すつもりでついて回ってたんですよ『記者』さん。我が部族カシームを、そしてムルガトの平穏を乱す者は誰であろうと許しません」西の港を攻め落とすのは容易だからヒエラに悟られるのはまずいという。

 ダリノは、自分は『記者』の中でも地位が上だから、否と伝えれば苦には攻めないはず、自分の目的に人を殺すのは、亡き皇帝と変わらない、今度はお前が戦争の引き金を引くつもりか、信じて解放してくれと命乞いをしたとき、大きな銃声が聞こえた。

 倉庫の扉を破壊して『記者』たちが現れ、ダリノが本物か確認した後、「誰だが知らねえが聞きたいことは山ほどある。銃を捨てろ」

『記者』たちがルタを取り囲む。

 逡巡し、何かを決意しては軽く息を吐くルタ。「ダリノさん、俺は引き金を引きません。さっきの言葉を信じます。裏切れば次は容赦はしません。どうか正しいご判断を」

 引き金も引かず、とてつもない早さで前にいた三人の『記者』たちの膝をつかせ、残りの『記者』たちの制止をものともせず、ルタは月明かりが照らす夜の街へと消えていった。


 ムルガト帝国皇帝の暗殺の謎と、主人公たちに起こる様々な出来事の謎が、どのように関わり合いながら、戦争の確執が残ったままくり返して傷つけあっていく世界の有り様の、愚かな一端を垣間見せてくれている。

 時代性を感じられるし、人類の歴史は戦争の歴史といえる。

 アメリカをはじめ西洋諸国が世界のあちこちで戦争を起こしているのは、戦勝国は敗戦国に対して賠償金を請求できるし、戦争を起こす権利があるから。西洋人はアジア人を人間扱いしていない節があるので、日本に原爆を落としたり、国内の対立に介入しては朝鮮半島やベトナム、中東などで戦争を起こしたり、NATO拡大でロシアを煽っては戦争を起こさせたり、三大宗教の聖地であるエルサレムのあったアラブ人が住むパレスチナにイスラエルを作っては侵略と大量殺戮をくり返してきている。宗教や民族などの対立は、突然はじまったのではなく、何十年も前から続いていることだ。

 かつて日本は中国大陸に攻め入った事実がある。だからといって、現在進行系で行われている中国の海洋侵略やチベット問題を容認できるかといったらそうでもない。世界中を見渡せば、どこかしこに昔の戦争の確執が残っていて、新たな火種となる場所があり、武力衝突だけでなく、言論統制したり差別したり形を変えて傷つけあったりしている現実がある。

 そんな中で、ファンタジーで民族や国同士の対立を描きつつ、その中で生きている人たちの姿を描いた本作は実に興味深く、現実味を感じられ、深く考えさせられる作品なのが素晴らしい。


 冒頭で導入部分の帝国の話では、独特な世界を客観的に状況説明するべく、三人称のダリノ視点で書かれている。外部から内部を見る描かたをし、軍人シラと出会って取材し、ルタについて詳しく聞くために軍人ラミトの主観で、彼の視点や意見などが詳しく書かれ、また、ユハートに化けていたルタ自身が皇帝暗殺に至った話を彼の視点で書かれ、最後は三人称のダリノ視点で客観的視点からのまとめがされるという、文章のカメラワークが上手い。 

 読み手が迷わないように、難しい内容を読み進めやすく誘っていく書き方をしているところが良かった。 


 ミステリー要素も含んでいて、皇帝暗殺をした人物、ルタについて話を聞いていきながら、同行しているユハートがルタだったという展開は面白かった。

 わからないことがわかったとなると、ある種の感動を覚える。

 

 書き出しの「ムルガト帝国の皇帝が死んだ。暗殺だった」は、衝撃的だった。ただ死んだのではなく、暗殺。穏やかではない。しかも、一人の軍人が疑惑に上がるも、真相は不明とある。

 これだけでも、読み手に強い興味を惹かせてくれている。

 

 ダリノはヒエラのスパイだと説明してから、ユハートの人物描写をし、「ただ、この業界では人の外見は全くあてにならない。温和そうに見える人が腕の立つガンマンなんてこともよくあるのだ」と、怪しいですよとほのめかしつつも、ダリノ自身スパイをしているので、それだけでも十分怪しい存在なので、実は皇帝を暗殺した人物だったとは読み手は気づけない。

 こういう、忍ばせる書き方が良い。


 具体的な場面を想像できるように描かれているところが良い。

 起承転結であり、いつ誰がどこで何をどのようにどうしたのかを描きながら、登場人物の心の声や安城の言葉を入れ、ときに表情や声の大きさなども書き伝えているから、感情移入できる。


「美しいこの国ムルガトを、誇り高き自身の部族を、大切に」

 ユハートの台詞のあとで、「ラミトの顔に、幼く見えるきょとんとした表情が浮かんだ。シラは表情を変えずにいた。しかし二人の顔は驚きと共に段々こわばっていった」というのは、二人にはユハートがルタだと気がついたのだろう。

 こういう変化の書き方がいい。

 しかもこのあと、「しばらくの沈黙の後、答えたシラの声は震えて掠れていた。ラミトが黙ったままユハートの手を握りしめた」言葉よりも行動を示すところが良い。

 手を握りしめたということは、皇帝を暗殺したことを赦しているし、ルタに会ったことを誰にも話さないということだし、次に出会う機会がないかもしれないので別れの挨拶でもあるのだろう。

 ラミトは軍人なので、いつ死ぬかわからない。

 ルタは、ムルガト側からお尋ね者として命を狙われているかもしれない。

 お互いに、お元気でと今生の別れをしたのだ。


 ダリノが勘違いしたのだが、『記者』からの攻撃を受けて難を逃れた後で、軍人たちから聞いたルタの印象とユハートの類似点に気づいて正体を見破るところや、そのあとで自分がした行動を語る展開は良かった。

 何かが壊れることで、真相が明かされる。しかも明かされる内容は衝撃的であること。こうした盛り上がる書き方をしているところがいい。

 登場人物の強い思いがより強く書かれるよう、必要な行動や葛藤、無駄な殺生はいけないと迷い悩みながらも、皇帝を撃ち殺し、必要だから無駄ではないとして逃亡していくといった展開も、読む側の胸を打つ。


 かなりの人数の『記者』たちが入り込んでいるところに、モヤッとした。そんなに幾人もスパイが集まっているものなのか、と。

 港にダリノが入ったときには、ユハートと二人だけだった。

 あとからきた『記者』は、本物のユハートではないと気がついたので、増援部隊としてあとからやってきたのかもしれない。


 ダリノを助けに来たとき、「お前は本物だな」と聞かれている。スパイ活動をしているので、ユハート一人になりすまされただけでも、一大事だったのだろう。


 読後、タイトルを見て、実にいいと思った。月明かりが煌々と照らす夜の街へ消えていったルタの表情みたいに思えて、裏切れば次は容赦はしませんよと微笑んでいる姿が目に浮かぶ。

 ただ、ダリノが『記者』の上の人だとしても、仲間も港から入ってきているはずなので、港が手薄なのは彼らも知ってしまったはず。

 スパイがダリノ一人だけだったら、彼が黙れば、当面はヒエラ王朝は手を出さなくなるかもしれない。

 ダリノ一人が、上に報告をしなくても、この場にいる『記者』の誰かが密告の形で上に報告したら、ヒエラ王朝が行動を開始するかもしれない。そうしたらダリノはルタに殺されてしまう。

 このあとどうなるんだろう、というのとても気になった。

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