第8話  Lv99だったのに~!?

 おかしい……

 おかしい!

 おかしい!!

 おかしい!!


 ボクが弱くなってる!!

 Lv99のボクが!?

 ボクは、このゲームをクリアしてるんだ。

 マイナー過ぎて攻略本も出てないファイヴストーンだ。

 ボクは、地道にLv99を目指してHPとMPの最高値を手に入れた。

 そして、弓のスキルを最高レベルまで、癒し魔法と召喚魔法を頂点レベルのスキルまで手に入れたんだ。

 ボクは、この世界では最強だったはずだ。


 みんなの活躍で大蛇は退治できた。

 マーリエお姉さんが、大蛇の下にあった【赤輝石】を取ってきた。

 これで2つ目だ。


 パーティーの後ろの方で、惚けていたボクにナルお兄さんが話しかけてきた。


「どうしたのですか?」

「ボ……力が出ない……」


 後ろの方で(「嘘~~!!」)という大きな声が上がった。

 マーリエお姉さんが、【赤輝石】にくっ付いていた小さな蛇に悲鳴を上げていたのだ。


「それは、お姉さんの火トカゲで追い払えるよ」


「そう?」


 お姉さんは、火トカゲを喚んで小さな蛇を焼き払った。

 すると、【赤輝石】はますます輝きを増していったんだ。


「アオ様、みんなを癒してみてください」


 ナルお兄さんに言われて、ボクは多分顔色を変えていたと思うけど頷いた。


 癒しの呪文を唱えるも、ボクのHPが少し回復する程度。

 みんなも驚いた。



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