第3話  魔物が出た~!!

 ボク達は、小高い丘の上にいた。

 ボクは、訳のわからない言葉が書かれた魔方陣らしきものの中心に立っていた。


「だけど、おかしいなぁ……ちゃんと力を感じて、喚びよせたはずなのに」


「マーリエ、まだ言ってるんですか?

 アオ様は、力は無くとも、この世界の事を知り尽くしてる様子です。見守っていきましょう」


 ブツクサ言ってるマーリエお姉さんは、ナルお兄さんに窘められて、黙ったけどあの顔は納得いってないね。

 ずっとボクのことを見てたモン。


 金髪が、綺麗なとっても美人さんなのにもったいないな。


「で、どうすれば良いんだ?オレ達は?」


「パーティーの人数は、これだけ?」


 ボクは言った。

《ファイヴ・ストーン》の登場人物は、五人だ。

 一人に一つずつに、【輝石】が用意されている。ここにいるのは四人だけだ。


「もう一人いるのか?」


 ハサンおじさんが、また顔を近づけてきて言った。


「【輝石】は、五個だよ。パーティー人数も五人必要だよ。アトラの町に出会いの館があるよね?そこで人数を整えてゲームが始まるんだ」


 ボクが言うと、ハサンおじさんが、


「オレ達は、アトラの町からパーティーを作って来たんだ。また逆戻りは、嫌だぜ」


 って言うんだ。


「なるほど……まだ、冒険は始まっていないんだね?」


 ボクがさらに言いかけた時に、急に大きな影がボク達をおそってきた。


「ヤバイ!!この辺りは、スカルキラーの溜まり場だったか?」


 彼らは、素早く戦闘体勢に入った。

 ところが、メチャスキルが弱かった。

 ゲームが始まったばかりだからか?


 でも、このゲームに勇者召喚なんて場面はないはずだ。

 イレギュラーなのかもしれない。

 苦戦をしている仲間を見かねて、ボクは、いつもゲームで使ってる召喚獣を喚ぶ言葉を呟いてみた。


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