傘と毒針 ☆☆
【傘と毒針】https://kakuyomu.jp/works/16817139557202571640
(総文字数2000文字)
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あらすじ
殺し屋稼業のスズキは雨が降る公園の休憩所で雨宿りをしていた。そこにやってきたのは一人の男。スズキは傘を持たずにいたから雨宿りをしていた訳だが、その男は一本の巻かれたままの傘を手に持っている。
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カクヨムの自主企画の中には提示されたお題に応えて物語を紡ぎましょうというものがあります。そのお題は一つだったり三つだったりしますが、この【傘と毒針】を書くキッカケになったお題は【傘はもたない】でした。
その自主企画の文字数制限二千文字に収まるように、設定の描写をどれだけ省略できるかが難しかったですね。二千文字というのはそこそこ話を広げられる文字数ですが、油断するとすぐにその文字数をオーバーしてしまって、そうなると「どこを削ろうか」という迷宮に入り込む事になります。制限文字数の少ないお題企画はホントに脳を鍛えられる面白いものです。
さて、この物語。今読み返しても、やっぱり伊坂幸太郎に大きく影響を受けているなと感じます。なので、伊坂ファンには描かれていない部分を勝手に補完してもらえるかも知れませんが、そうでない方には説明足らずな部分も多い事でしょう。
5W1Hの説明文も、人物の身なりの描写も心理描写も、そして小説を分厚く彩る情景描写も、冗長に重ね過ぎたら重くなり、省き過ぎると何も伝わらなくなるものでございましょう。
その匙加減は面白くも難しく、難しくも面白いものでございます。
私はこの文字数制限のあるお題企画に参加する事で、物語構築の面白さに目覚めた訳ですが、やっぱり、読者を楽しませる努力と、多くの人に読んでもらう為のマーケティング戦略に乏しいんですよね。どうしても、自分を楽しませるところに注力しすぎというか、それ以外をしなさすぎというか。
PV数が4桁とか5桁が当たり前の作品には、おそらく「どの口が言うてんねん」と言いたくなるような口汚い批評もあるのでしょう。趣味で書いている私がそういうものに出会ってしまったらかなりメンタルをやられるだろうと思います。
でも、読者数の母数と様々な感想を目に出来るというのはマーケティングには持ってこいなんでしょうね。「私に求められているのはこういうことだ」と自覚しやすいんでしょう。それを知り、それにアジャストしていく事でPVは益々増えていくという循環があるのかも知れません。
PV数に拘っても仕方ないじゃないかという気持ちはありますけど、上記の環境を得られないというのは少し寂しいもんでございます。
ま、私の場合、「求められてるものだけを書くなんていやじゃー!ワシが書きたいものを書くんじゃー!」と宝の持ち腐れになる可能性がめちゃ高いような気もします。
……っと、わけのわからない事を書き散らしてしまいましたが、この【傘と毒針】コイツは私が初めてハードボイルドを意識して書いたもののような気もします。ご一読頂けたなら幸いにございます。
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それでは聴いてください。
浜田マロンで【退屈な夜はブギーを】
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