「あなたが今までについた嘘の中から一つだけ、嘘ではなくしてあげます」 ☆☆
【「あなたが今までについた嘘の中から一つだけ、嘘ではなくしてあげます」】https://kakuyomu.jp/works/16816927862091715017
(総文字数2500字程度)
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あらすじ
一男一女に恵まれ、夫婦仲も良好。そんなある日の朝、主人公の誠二は目覚める直前の夢の中で、スマホに「あなたが今までについた嘘の中から一つだけ、嘘ではなくしてあげます」とポップアップメッセージが浮かぶのを見る。
朝食の食卓で妻にそのことを「今日が四月一日だったからか」と話す誠二だが、その夢を見た事で浮かんだ思い出がどうにも妻に申し訳なく気まずい。
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これは平和で平凡な一家庭の、なんでもない日常の一幕で。ドラマティックな事件なんて起こる気配もなく、普通の朝を切り取っただけの話です。
でも、主人公の内面は結構忙しく、あれやこれやと気を揉んでいます。世の夫の内面なんて大体こんな感じじゃないでしょうか。この主人公が妻に対してやましいと思っている事柄なんてとても小さくかわいいものですが、世のお父さんの多くはこの程度のものとは比較にならない大きなやましさを持っているような気がします。もちろん、私にはそんなものありませんが。
そして、そんな夫を大きく包み込むのが妻な訳で。『男の人って、いつまで経っても子供みたいなのよね』と、色んな事を分かっていつつも許し、大きな愛で受け入れている奥さまがいる家庭というのは平和で幸せに満ちている事が多そうです。
私の友人にKという男がいます。彼は現場監督から板金職人になり、その後に夢であったラーメン屋開業に至ったけれど、店は思ったように流行らず、二年程で店じまいとあいなりました。今はトラックドライバーをしてます。
そんなKを献身的に支え続けているのが彼の奥さまでして。二人の娘を育てながらの上記の夫の人生は彼女にとって理想的ではなかったと思うのですが、彼女はいつでもKを笑顔で支え応援しています。パートを掛け持ちしてよく働いて。
Kと奥さまのそもそものなれそめは、ストーカー被害に遭っていた奥さまを颯爽と救ったのがKらしく、そこから奥さまはKに心底惚れてしまったそうなんですね。心底惚れこんだ男が夫なら、なんでも許せて、大きな愛で包み込む事が出来る……、そういうものなのかも知れないな、なんてことを思うんです。
『惚れた方が負けなのよ』と誰かが言っていましたが、『惚れさせたら勝ち』みたいな事もまあまあ真理なのかも知れませんね。ま、互いに「私の方が惚れてる」と言い合うくらいの相思相愛の仲が最強なのでしょうけども。
逆に言うと、『あなた、私に惚れこんで結婚してくださいって言ったよね。なのに、最近私をチヤホヤしてくれないのはどういう事?ふざけてるの?』というスタンスにどちらかがなってしまった夫婦というのはそこそこ地獄でございましょう。
樹木希林はこんな事を言っていたそうです。
『結婚なんて若いうちにしなきゃダメよ。歳をとって分別がつく様になったら結婚なんて絶対にできないもの』と。
まさにそうでして。結婚なんて気の迷いの延長くらいでなきゃ出来ないものです。ましてや三十代そこそこの分別盛りに結婚するなんて、義務感かトチ狂ったかどちらかしかないんじゃないかな。
だけど、一生のうちに一度くらいはしておいた方がいいのが結婚かと思いますしね。心底惚れられた相手か、心底惚れこんだ相手か、相性がとんでもなく良い相手と、若いうちに『えいやっ』と結婚してしまうのがいいのかな、なんて思います。
っと、随分ととっちらかった文章になりましたが、今日はこの辺で。
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それでは聴いてください。
King Gnuで【白日】
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