17話

パーティーハウスに着き窓から自室(仮)へ入った

亜人の子はとりあえずベットに寝かせてあげた


「さてこの子どうしよう....」


明日にでもこの子のことはクリューズ達にいうとして.....


「まずはその汚れた服と体をどうにかしてはいかがですか?」


「そうだなやっぱり清潔って大事だもんな」


えーっと....綺麗にする魔法はっと.....


「......ん?」


「どうしましたか?お困りでしたら私が見て差し上げましょうか?」


「うぉ!え....誰?」


気が付くと後ろには知らない女性が立っていた

誠は背筋にいやな汗が流れるのを感じた


おいおい

まったく気配を感じなかったぞ.....


「お初にお目にかかりますこのハウスの管理を任されているユリエラです」


「あ、あぁ.、あなたがユリエラさんだったのか....それでなんであなたは俺の許可無くこの部屋に入って来てんの?仮とはいえ今は俺の部屋なんだが」


「知らない気配が一つ増えたのでその確認に来たまでです」


「あんたまったく気配を感じなかったが.....暗殺者のジョブでも持ってるのか?」


「いいえ、ただの技術です。こんなもの嗜みの一つですよ」


「なるほどよくわかったよあんたがまともじゃないってことがな」


そういいながら誠は頬を引きつらせていた

いや、平静を保とうにもこれでいっぱいいっぱいなのだ....

こちらには超感覚を持っていて人より五感鋭いはずなのにまったく気が付かなかった。控えめに言ってこの管理人ヤバい。


「そんなことよりもまずは汚れです」


「え、えぇ~......」


若干の不満を抱えつつ最適な魔法を探す.....



=======

無属性魔法

クリーン.....生活魔法

→体や部屋などを綺麗にする


=============


あぁ.....これだこれだ


「我此処に命ず我が魔力を糧に其の汚れを落とせ無8級魔法『クリーン』」


服や髪に着いた汚れは全て消えてとてもきれいになったただ毛がふさふさ過ぎて顔が見えない.....が今はこれでいいだろう。


「で、あんたはいつまでこの部屋にいるつもりなんだ?もう寝たいんだが」


「何を言っているのですか?そもそもアムールさんどこで寝るつもりなんですか?」


あ.....


「........」


「はぁ、その反応は自分の寝床のことまでは考慮していなかったようですね。とりあえず今晩は毛布をお渡しするのでそれを羽織ってそこのソファーで寝てください」


「まぁ、仕方ないか....ありがとう助かる」


明日からどうやって寝るか考えないとな....


「では、私はこれで失礼します。その子の意識が戻り次第私に報告をください消化に良いものでも作りましょう」


「助かる」


ユリエラはそう言うと部屋から出て行った

現在の時刻は午前3時もう明け方に近い時間だ。因みに時間軸は日本と同じなのでとても助かっている


「スーゥ....スーゥ....」


寝息は安定している。この調子ならすぐに目を覚ますだろう


「ようやく少しは落ち着ける場所に着いたな...そういえばウチのシャシャは元気にしてるだろうか......」


もう大分歳をとった老猫なのだが

昔俺がまだ小さかったころに道端でケガしているのを見つけ保護した。それから十数年間生活を共にしてきた.....


「もうまともに歩けるような体じゃなかったしどうせなら最後までアイツの傍にいてやりたかったな.....」


そう言いながらこのこの世界には二つある月を眺める誠の頬に一筋の涙が零れるのだった。





🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀

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