18話

「....さん!ア...さん!アムールさん!起きてください!」


....んぁ?


「ぁ~....だれ?」


「私です!アリシアです!」


あぁ...アリシアか

そういえばあのあとすぐに眠くなって寝ちゃったのか....っていうか朝から騒々しいな..


「朝から騒々しいなまったく」


「騒々しくさせているのはあなたでしょう!なんで亜人の女の子がアムールさんのベットで寝てるんですか!?」


ん?

あぁ、あの子についてこいつ等のまだ何も言ってなかったな


「あぁ、そのことについてなんだが他のメンバーにも言いたいんだがあいつ等いるか?」


「できれば今説明してほしいのですが....まったく、あなたという人はマイペースすぎませんか?」


「そんなことはないぞ。それより他の奴はいるのか?」


「えぇ、全員いますよ。リビングで朝食をとっています。私はあなたを起こしに来たのです」


「そうか、なら俺も行こう」




♦♢♦♢♦♢リビング♦♢♦♢♦♢

「.......ということなんだ」


リビングにて4人に事の顛末を話終えた

話を聞いた4人は反応は違えど納得してくれた


「....なるほどそんなことがあったのか。」


「まったく、アムールさんはとんだお人好しっすね!でもそれでこそアムールさんっす!」


「そうね、アムールさんらしいわ」


「そういうことでしたら納得です。私はてっきり町にいる女の子を無理やり....なんて思ってしまいました。もしそうなのでしら.....私、何をしていたかわかりませんでした」


そう言いながら笑うアリシア

その笑顔には恐怖を感じる.....


「怖いことを言うな。俺はそんなゲスなことは断じてしない」


「わかった。ユリエラさんがその子について知っているのなら俺たちは問題ない。いつまででもこの家を使ってくれ」


「助かる、俺も傍にいてやりたいんだが昨日ギルマスに冒険者ギルドに来るように言われてるんだ。ジャイアントオークの買取金と冒険者タグを取りにいかないといけない。それが終わればすぐに戻るつもりだ」


「わかった。俺たちはこれからジャイアントオーク戦でボロボロになった防具や武器、その他の道具の調達をしに行ってくる。何かあればユリエラさんに言ってくれ」


「オーケー。じゃあこれ食べたら行ってくる」


「オーケー?.....なんだそりゃ」


「ん?あぁ、気にするな」


そう言いつつ手近なところにあったパンをいくつか頬張った



♦♢♦♢♦♢ギルド♦♢♦♢♦♢

ギルドに着き受付嬢に事情を説明してギルマスを呼んでもらうことした。


「事前にアポは取られていますか?」


「あぁ、ギルドマスターに今日ここへ来るように言われている。確認を取ってくれ」


「はい.....わかりました。ではお名前を教えていただけませんか?」


「俺の名前はアムールだ」


「では少々お待ちください」


そういうと疑念の目を向けてくる受付嬢は確認を取りに受付の奥に下がっていった


やっぱり見知らぬ奴がギルマスに会いたいってのは変だよな...

あの受付嬢さんかなり警戒したぞ



体感十数分待たされたのち受付嬢さんが戻ってきた


「ギルドマスターは会議室でお待ちしています。そちらに向かってください」


「わかった」


それだけ言うと誠は会議室へと足を運んだ


♦♢♦♢会議室♦♢♦♢

「やぁアムール君よく来てくれた。」


「少し面倒だったが冒険者タグも欲しかったからな」


「そうだね。じゃあこれがその冒険者タグだ受け取ってくれ」


そう言いながら鉄のタグを渡してくれた

冒険者タグにはCと書かれていた


「これには君の冒険者としての情報が登録されている。さらに討伐した魔物の個体情報や個体数なども記録され討伐の真偽を確認できるから他人の成果を横取りしないようにね」


「わかっている」


「その冒険者タグは町や国に入るときに税を免除されたり高ランク冒険者になると列ができていても先に入ったりできる」


なるほど.....

冒険者になることでこんな特典もついてくるのか


「あとはジャイアントオークの買取なんだが...」


「それについてなんだけどね、その前に君に言っておくことがあるんだ。君には専属の受付嬢をつけようと思うんだ」


「む、それは何故だ?」


「君はこの先多くの偉業を成す。そんな人には最高のサポートをしたいと思うのは自然だろ。誠君?」


「.....っ!」


こいつ!

なんで俺の本当の名前を....


「なんのことだ?」


「ははは、とぼけなくてもいいよ。僕の目は少し特殊なんだ」


そう言いながら得意げに自分の目を指さすギルマス


くそ!鑑定眼の類か....


「.......はぁ。何を言っているか分からないが俺の邪魔をするわけじゃないならそれでいい。勝手にしてくれ」


「それはよかった。じゃあ....入りなさい」


「....はい」


それは鈴の音のような声だった...

思わず声の方向を向いてしまう


「初めまして受付嬢をしています。レイチェです」


そういいお辞儀をする


「かわいいだろ?僕の娘だ」


「ふ~ん...は!?娘?ギルマスの?」


この地球なら女優やってそうなスタイル抜群美人が?


「似てねぇ~.....奥さんの遺伝子が強かったんだな」


「いで.....ん?なんて?」


「いや、気にするな。こっちの話だ」


「よくわからなけど。僕を馬鹿にしたのはわかったよ」


「気にするなよギルマス。で、レイチェって言ったか?これからよろしくな」


「はい、アムールさんのサポートを全力で頑張ります。どうぞよろしくお願します。」


はぁ......

面倒なのに絡まれた.....

このギルマス俺の苦手なタイプだできれば二度と関わりたくないな





🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀🍀

ぜひコメントください!!(;´∀`)

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