+ 熱帯夜と浅黄くん +

✺ scene 01

  ◇  ◇  ◇



 俺の寝つきが悪いのはいつものことだから、ベッドでスマホをいじりながら眠気がやってくるのを待つ。

 テキトーに動画を見漁っていた画面に、ぽこっとLINEの通知が下りてきて、となりの家に住む幼馴染の名前を知らせる。夜の1時すぎだ。



〈起きてる?〉



 返事するか少し悩んだけど、あいつが明日で済む用事を夜中に送ってくることはないだろうと思って既読をつける。

 なんて返そうか指を泳がせていると、既読を返信替わりと受けとったのかすぐに次のメッセージが浮かんだ。



〈あいたい〉



「……」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る