✺ scene 03

  ◇  ◇  ◇



 はっと目を覚ますと、真っ暗な自分の部屋。ベッドから上半身がはみ出た状態でほとんど落ちそうになっていた。

 なぜかエアコンのリモコンを握りしめていて、つけていたはずの冷房はとまっていた。部屋はすっかり蒸し風呂状態だ。

さかさまになったままベッドサイドに手を伸ばしてコードごとスマホを引っ張る。画面をみると1時すぎ。


 え、さっき寝たばっかりなのに。寝苦しくて変な夢みちゃったのかな……。


 心臓がどきどきいってるのは暑さのせいだけじゃないと思う。

 手持ちぶさたにスマホを無意味にいじる。



『俺の知らないところで――……』



 ――……浅黄くん、もう寝ちゃったかな。



+ Next... +


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る