元魔王様と天使達への切り札 6
タイプAのおかげであっという間に天使達を殲滅する事が出来た。
メイドゴーレム達の中では最高の火力と最大の攻撃範囲を持っているタイプAなので、四人の中では一番強い。
戦闘においては最も頼れる存在だ。
「生き残りはいないな。さすがの火力だ。」
回復した魔力を使って空間把握を使用して天使達の生死を調べる。
広範囲を調べたが生き残りは見つからない。
今回は逃す様な事にはならなかった様だ。
「全員ぶち抜いたんだぞ?姿が変わって心配性になったのか?」
「さっきの光剣を扱っていた天使は、前に我の前で極級魔法の自爆をしていたのにも関わらず全身無事だったからな。一応だ一応。」
身体が爆散したかと思っていたのに生きながらえていた。
タイプAに消し飛ばされた様に見せてまた生きているのではないかと思ってしまったのだ。
「復活させられる様な力を持つ奴がいるって事か。」
「確率は高いだろうな。だから天使との戦いの後は確実に止めを指したか確認したほうがいい。」
生き延びてまた襲われるのは面倒だ。
聖痕と言う厄介な力も持っているので、戦った時に確実に潰しておきたい。
「次に相手にする事があれば確かめておいてやるよ。」
「その次は今だ。このまま我の拠点へと向かう。そこが正に今襲われているらしいのでな。」
シキからの意思疎通が無いと言う事は戦闘中の可能性が高い。
忙しいかもしれないので確認しないで全速力で戻る予定だ。
浮島に展開している結界はまだ破られていないが、ずっと定期的な攻撃を受けている。
このまま続けられればその内破られてしまうかもしれない。
「忙しい事だな。そう言えば俺以外のゴーレムは出してないのか?」
「拠点にはいるが相手の数が分からん。救援に向かっておいた方がいいだろう。」
浮島にも仲間達が残っているが天使達次第では戦力が足りていないかもしれない。
聖痕持ちの存在はそれだけ戦況を左右する。
「仕方無いな、助けに行ってやるか。だがその前に武器の魔力チャージが先だ。」
そう言ってタイプAが数十メートルもの巨大なタンクを取り出す。
その中に入っているのは魔王の魔力だ。
ここから銃に弾丸となる魔力の補充を行うのだ。
「魔力タンクはどれくらい残っている?」
「このタンクは八割くらいだな。何個かある予備タンクは満タンの筈だ。」
そう言ってタンクからケーブルを伸ばして先程使った銃に繋いでいく。
タンクの中身の魔力が減って銃に魔力が補充されていく。
「ならばそれがタイプAの残弾だと思って大事に使ってくれ。我はもう簡単に補充が出来無いのでな。」
あの頃は溢れるくらいの膨大な魔力量を持っていたのでタイプAも何も気にせず武器を使えていたが、今のジルは転生した事で魔力が大幅に減っている。
魔王の頃と同じ魔力は持っているが、魔力消費が多いタイプAの銃に魔力を補充していたら常に魔力切れになってしまう。
「その様だな。前とは比べものにならないくらい弱々しくなった様に感じる。一体何があったんだ?」
魔力の補充をしている間に軽く説明しておく。
「魔族の王から人族への転生か。確かに弱体化しても不思議じゃないな。」
「これでも中々強い方なのだがな。」
弱体化したと言っても人族の冒険者のSランクくらいの強さは持っている。
前世の頃が強過ぎたのだ。
「そりゃあ元が化け物だからな。弱体化転生したとは言え、人族の水準を遥かに超えていても不思議は無いだろ。それでも今なら俺の方が強そうだけどな。」
前世の魔王の時は足元にも及ばなかったが、今なら楽に殺せそうだ。
「今は本調子に戻ったからな。タイプAにも負けていないと思うぞ。」
「ほほう、なら試してみるか?」
タイプAがジルの言葉を挑発と受け取って武器を取り出そうとする。
「だから拠点が襲われていると言っているだろう?今はそんな事をしている場合では無い。早くチャージを終わらせろ。」
「ちっ、張り合いが無いな。ほら終わったぞ。」
補充の終わった銃とタンクを収納して準備完了だ。
「よし、拠点である浮島まで魔法で飛ばす。魔力も回復したから早速向かうぞ。」
いつもの方法を使って爆速でセダン上空の浮島へ帰る事にする。
「到着したら暴れてもいいが浮いている島が我の拠点だ。攻撃を当てない様に配慮して戦ってくれよ?」
「やれやれ注文が多いマスターだな。なるべく天使だけを狙ってやるよ。」
「よし、行くぞ。」
自分とタイプAを結界で包んで重力魔法で浮かせたジルは、風魔法をぶっ放して拠点の方角へと爆速で突き進んでいった。
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