第6話◆元魔王・領地経営する6
翌日の昼過ぎ、エクセル叔父上から計画書及び提案書の改善点と要望点が添えられた手紙がやってきた。
流石じいじのお弟子さん……仕事が早い。
後日、都合がいい時に話し合おう、ついでに領地に作る駐車場の現場も視察させてほしいとのことで、『いつでもいらしてください』という返事をクッキーと紅茶缶と共に届けてもらった。
すると、2日後なら空いているので泊りがけで行くよ、というご返答もすぐに貰う。
……うん、じいじのお弟子さん、フッ軽な人が多いんだななぁ。
実際、この国の国王になったパパも現場視察やら資材運びの隊に紛れて見にってるし、【変装スキル】で貧乏貴族の三男坊という立場で色々と聞きまわっているようだ。
パパ……フッ軽すぎです。
「てことで、パパの兄弟子で隣のカフカ領の領主様のエクセル叔父上がやってきます。一日ここで滞在した後、森の中の私設駐車場を視察して、両領を繋ぐ街道の中心に作る駐車場の参考んしたいとのこと。どこあら共同名義でお上……国王と王城の国土省と財務省の最高責任者に許可と支援金のお伺いを立てるために、また王都いってくるよ」
僕、リーチェ、アリス、テス、グラティ、ソルティ、シィ、ラクシュの全員が集まった庭でのお茶会で決まったことを報告した。
情報の共有はしないとね。
アリスとシィ以外全員、僕が通販スキルで買った年間スケジュール帳(1Pに1週間書き込めるタイプ)に概要を書き込んでいる。
この世界、地球と同じような曜日と周期なので、月と曜日を書き込めるタイプのを使用すると便利なんだよね。
パパや文官さん達にも同じのを献上したら喜ばれていたよ。これでメモをなくさずに済むって。
アリスもシィも僕の
ラクシュはあれから僕と共に行動してくれている。
リーチェのことはアリスに任せてあるのでちょっとした雑務をこなしてくれる戦闘力が高い女性が必要だったのでお願いしたら快く受けてくれた。
いくら15歳に育ったアバターを利用していても、見た目子供とオッサンの二人だけだとね……、怪しまれるんですよ。
「では私はカフカ君をお迎えするのに部屋の準備を指示しておきますね」
「……アリスが君ってつけるってことは……」
「カフカ君が小さい頃にニル君に連れられて会ったことがありますし、好みも熟知しております。ふわふわのチーズオムレツが今でも大好きかと」
「アリス、腕をふるってあげて」
「かしこまりました、メル様」
エクセル叔父上のおもてなしはアリスに任せていても問題はないか。
じゃぁ僕は僕の仕事をするか。
エクセル・カフカ叔父上が来るまでの間、大まかな施設や設計図、道の舗装なんかの計画書をつくる。
テスはシィとラクシュと鍛錬しているし、ソルティは領地の事務仕事を中心に細かいサポートをしてくれた。
いやほんと、高水準の現代日本派遣OLの手腕は侮れない……。
ていうかソルティ、その日に来た仕事は翌朝までに片付けろってことじゃないからね?
社畜ぶりかえすの、やめよう??
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