第13話 2人目の転生者
「あ、あの〜、ちょっと良いですか?」
女が話しかけてきた。
「あ?なんだよ。お前敵だろ?話すことなんてねぇよ。」
「あの、ちょっと違くて・・・・その、あなた、人間ですよね?ここがどこだか分からなくて聞きたいなと思って。」
「・・・お前、敵じゃないのか。おい、杖?今回の探知は成功だったんじゃないのか?」
「ま、まあ、敵か味方なんて見分けられるわけねーだろ!アホか!」
「逆ギレすんなよ。それより、こいつにここがどこか教えてやれ。」
ここはもともと何もない大地が広がっていたこと。そこに俺が来て街を作り上げたことなどを説明した。
「簡単に言うとまあこういうことだ。お前はどうやってここにきたんだ?」
「えっと、友達と登山してたら急に眩しくなって、そしたらなんか声が聞こえてきて。『お前は召喚者から選ばれしものだ。お前に能力を授ける。』って聞こえて、意識が途切れて・・・気づいたらここに。あなたはなぜここにきたんですか?」
「俺も登山をしていてな。そしたら何かに腹んとこを刺されて、この杖に導かれてここにきたってわけだ。」
「ああ、そういや、まだ自己紹介をしてなかったな。俺の名前はウォーフルだ。」
「私の名前は
「で、お前、その友達と登山していたって言ってたけど、その友達はこっちにきてるのか?」
「それがきてないみたいです。」
「じゃあ、俺についてこい。一人じゃ不安だろ?」
「良いんですか?ありがとうございます。」
なんだろう、この違和感。どこからかいくつもの視線を感じる。勘違いであればいいけどそうじゃなければこりゃ相当まずいぞ。
「
「私、走るの苦手で(*´ω`*)」
「じゃあ背負ってやるから早く乗れ。」
「えっっ、男の人の背中なんて’’’恥ずかしくて乗れないです。」
「じゃあ仕方ない。お前にはミイラになってもらう。」
そういうと、俺は百華を包帯でぐるぐる巻きにして、持っていくことにした。俺の能力ならば、どんなに重くても、浮かして運ぶことができる。
「酔うかもしれんけど我慢してくれよ!!」
はあ、はあ、はあ、はあ。
結構走ったな。こりゃ逃げてきて正解だったわ。だってなんか変な形の奴らが追いかけてきたもん。でも、ここまでにぎゃー大丈夫かな。
「百華、大丈夫か」
「だだだ、大丈夫〜です。ます。はい。 フラッ」
「ぜんぜん大丈夫じゃねえじゃねえか。とりあえず少し休むか。」
「そういえばウォーフルさんって、地球では何してたんですか?」
「なにって・・・ただのニートだよ。正直、なんか異世界に転生したいなーみたいなありえないことを願ってたくらい暇でつまらないロクでもない人生だったよ。」
「でも、今のウォーフルさん、すごく楽しそうです。」
「まあ、異世界に来たんだしな。そらちょっとはワクワクするよ。あと、お前のおかげかもな。女と話す機会なんて全然なかったから、なんだか新鮮な気分に慣れてよかった。」
「えへへ、それは良かったです。」
「あの、それよりさ、お前、戦えんの?」
「ん?どうだろう。戦ったことないから分かんないけど、なんかスキルみたいなのはもらいました。」
「杖、それを見ることってできないの?」
「できるぞ。ステータス表みたいなやつなら見れる。俺を対象にかざすと出てくる。」
えっと、、、こうか。
スキル一覧
Lv.1
Lv.1
Lv.1
Lv.? ???????????????????
特性
蘇生の
う〜ん、完全にサポート役だな。一人にさせなくて良かった。
「それより百華、今から戦えるか?後ろから俺のサポートを頼みたい。」
「わ、わかりました!!精一杯頑張ります。」
特に何も無い所に転生したのですが・・・ 赤ヨッシーは遊び隊 @KIGBIG
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