第21話

 人類と魔王の争い。

 準備万全、どんな状況下であっても対応できるように保険を張り巡らせ、無駄のない動きで戦闘行為に移った人類に対して、魔王の勢力は現在の情勢を知らないこれまで封印されていた魔王並びにその軍勢のみ。

 この地にいたはずの魔族たちへの連絡は取れず、先に封印から脱していはずの智将オレゴスとの連絡も途絶状態。

 何もわからない状態で準備もなく、いきなり人類との戦争行動に移った魔族たちの足並みはそろわず、序盤は終始人類側のペースで進んでいった。


 魔王の拠点は魔王と共に封印された巨大な魔王城並びに城下町のある大陸の中央に存在している巨大な内海の中に浮かんでいる巨大な島が一つだけ。

 人類陣営は常にその島を取り囲み、監視下に置き、常に攻撃を仕掛けることで徐々に魔王陣営の出血を強要していた。


「……かなり、押している。作戦通り……あとは魔王城壊して魔王を倒すだけ」

 

 魔王城は一個の巨大な魔道具となっている……魔王をサポートするための。

 出来れば魔道具である魔王城を壊してから魔王との戦闘に入りたいが、そもそも魔王城に傷をつけられるのかが不透明。

 傷がつけられないのであれば魔王城がある状態で魔王との戦闘に入らなくてはならないのだが……幾度も攻勢をかける中で問題なく魔王城に傷がつくことは確認済み。

 時間をかけて魔王城を壊し、それからアレスたちが魔王と戦う手はずになっている。


「……私の役目はサポート。私はもう国王なんだから、ちゃんとお仕事はこなしてみせるよ!」

 

 タレシア王国の頂点。

 魔王軍と戦うタレシア王国軍を率いる立場にあり、アレスたちとは別行動をとっているマリア・タレシアは自分の仕事をしっかりとこなすべく、自分に気合を入れるのだった。




 あとがき

 

 前話を少し修正しました。

 魔王討伐パーティーからマリアを外した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る