第20話
既に始まっている魔王対人類の戦い。
ドレシア帝国の皇帝とマリア様は既に会談を済ませ、両軍共同して魔王軍と戦うことを宣言し、世界各国に協力を呼び掛けている頃だろう。
「魔王討伐の手順は簡単。まず、大量に兵士をぶつけて疲労を蓄積させます。次に僕が昔から準備していた幾つもの儀式級大魔法をぶつけます。最後にここにいる四人とシャルルで魔王を強襲し、倒します。ラレシアが盾で僕とシャルルが遊撃。その他が後方支援で」
僕はシャルルのことを知らないであろう三人に彼女ら二人の詳細情報を記載した書類を渡した状態で対魔王戦の作戦を僕は語っていく。
「むむぅ……」
「正直に言って僕一人で魔王を倒し切る自信がない」
僕は勇者ほど鮮烈で、圧倒的な力を持った個ではない。
もし、この僕が魔王と戦うのであれば幾重もの罠を張り巡らし、数の力でゴリ押すほかない。
「三人にはぜひ、力を貸してほしい」
僕はすっかり世界でもトップクラスの実力者となった三人へと頭を下げ、僕は口を開く。
「~~ッ!もちろん良いわッ!!!」
「ふ、ふっはっはっは!我が力ッ!存分に見せてあげようぞォッ!!!」
「は、はいですぅ!!!」
僕の言葉に三人は快く頷いてくれる。
「ありがとう、そう言ってくれて良かった」
「当然のことよ……そもそも魔王は人類全体の敵よ。貴方一人には任せきれないものね……うん!私たちが協力するのも当然よ!」
リーリエは僕に対して柔らかい笑顔を向け、そう話してくれる。
「それなら良かった……っと、それじゃあみんなに今のところわかっている魔王の強さ、その詳細についても話していくね。あっ、それと注意しておいた方が良い魔王軍の四天王たちの話も。一人は既に倒してて、もう一人は昔に討伐済み。残っている二人の四天王についての情報も」
「……なんでこんな詳細にわかっているの?」
そして、ゲーム知識から引っ張り出してきた魔王についての情報をまとめた書類を確認したリーリエはドン引いたような声を上げるのだった。
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