第21話
本来であればゲームの主人公やヒロインなどは関わらず、平穏な学園生活を送るはずであった僕は何故か自分の使える力を総動員して主人公を捜索し、ヒロインであるシャルルとマリア様の師匠となる羽目になっていた。
この世界がどうなっているのか、僕はわからない。
運命力的なもので僕並びに家族が闇落ちするような事態になることも想定し、出来るだけ派手に動かず、どのような事態になろうとも対応出来るよう様々な手を打てるようにしていたというの。
まったくもって酷い話である。
そもそもの話として主人公不在で魔王に人類が勝てない可能性が出てきてしまったら否が応にも僕が動かなくてはならないじゃないか。
「既に皆さんが学園に入学し、三か月が経過しました」
朝のHRの時間。
教卓の前に立つ先生が口を開く。
そう、もう僕たちが学園に入学してから一か月も経っている。
この三か月の間にシャルルもマリア様もだいぶ強くなっている……もうマリア様は落ちこぼれから脱却するほどの強さを持ち合わせているだろう。
まぁ、その力を披露する場もないので彼女は侮られたままだが。
「そろそろ皆さんも学園生活に慣れてきたところでしょう。さて、そんなタイミングで今。今学期最大の催しである学園対抗試合が行われます。この場にいる者であればそれが何か説明するまでもないでしょう」
学園対抗試合。
タレシア王国だけでなく、世界各国の国を代表する学園の生徒たちが集まって、互いの実力を競い合うイベントである。
三人一組となって己が実力を競い合うのだ。
「なので、学園対抗試合の説明は省きます。説明も面倒ですので。わからぬ愚か者がいた場合は周りの人間に慈悲を乞うてください。本イベントは二か月後となります。まぁ、今から一か月を目安を三人組を作り、力を高めてください。Sクラスの生徒はすべて参加いたしますので」
本大会で競い合う生徒たちの数は毎年数千人規模。
普通に戦争かな?って思うくらいの人たちが戦う信じられないくらいの規模のイベントなのだ。
古代ギリシャのオリンピア大祭を超えると言って良いだろう。
これが中世から近世くらいの時代に行われているのだ……普通に凄い。ゲームしてても思ったが、実際のこの世界で生まれ生きて、記録とか見ているうちにその気持ちは更に高まっている。
ちゃんと楽しみなイベントである……何事もなければ最高なんだけどなぁ。
僕はため息をつくのを我慢しながら視線を青空が見える窓の方に移した。
あとがき
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『世界最強の悪役の破滅フラグのへし折り方~病に罹っている義妹の治療費を稼ぐのに忙しいので物語の黒幕として暗躍している余裕はありません!~』
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