第3話

 アクセルはチームに入ることを受け入れてくれた。

「よろしくお願いします」


 3人いることで自分の仕事量が結構減った。

 ちなみに、2人の本名を調べようとすれば調べることができるが、2人のすべてを知ってしまうような感じがしたので、しばらくは調べないようにすると心に決めた。


 プルルルルルル…

電話が鳴った。

「た…助けてくださいぃ…」

電話越しに聞こえたのは、泣きながら話している男性の声だった。

「娘が誘拐されて、100億円用意しろって言ってるんです…」

その後、詳細を聞いた。

「なるほど、誘拐犯殺人依頼ですね…。じゃあ、3000万用意して待っていてください。」

と僕は答えた。すると、依頼者が驚いたように

「さ…3000万!?そんな大金、用意できるわけない!」

と言っていた。

「100億円よりは安いでしょう?それに、娘さんと3000万、どっちが大切なのか、もう一度考えることですね。」

「わ…分かった。だから、先に娘を助けてくれ!」

「もし、払えなかったら、娘さんと一緒に死んでもらいますからね…」


 「誘拐犯、殺しちゃう?」

ダウンが聞いてきた。

「いや、さっき調べたとこ、誘拐犯は仲間がいる。そんなことしたら、依頼人の娘の命が危ない」

「じゃあ、どうする?」

アクセルが聞いてきた。

「大丈夫。誘拐犯の仲間の位置は特定済み。仲間の人数は3人だから、1人ずつ殺してくれ。」

僕がそう言うと、2人は声をそろえて「了解」と言った。

「じゃ、30分後公園の時計大集合な。」

ダウンがそう言って、3人は別々の方向へ向かった。


 数分後、誘拐犯の1人を殺し、依頼者の娘を助けた。そしてその後、ダウンとアクセルも仲間を殺すことに成功した。


 「誘拐犯、ちょろかったな。」

アクセルが言うと、

「ああ、あんな奴が誘拐なんてしてたのかよ。なんか笑っちゃうぜ」

とダウンが答えた。


 数日後、依頼者から3000万が届いた。

「おー、こんな大金見たことない!」

と2人は驚いていた。2人とも、殺しや盗みで金はもらっていたものの、それほど高くなかったそう。

「やっぱ、3人いればどんな大人にも勝つことができるな!」

アクセルが笑いながら言った。


 しかし、そんな幸せの日々も、そう長くは続かなかった。

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