第2話

 ゴールドはダウンとしばらく一緒に活動を続けていた。

 ダウンは殺しの仕事を、そしてゴールドは殺し以外の仕事をこなしていた。まあ、もとはというと同じ小学生で犯罪に手を染めている仲間がいたからのほかにも、忙しかったのだ。なので人手が欲しかった。


 そのような日々を過ごしている時に一つの依頼が入ってきた。

「明日、エメラルド美術館にあるルビーサファイアを盗んでくれ。」

という依頼だった。

「ルビーサファイア…なんかポケモンみたいな名前だな。」

そんなこと言ってダウンは笑っていたが、僕は焦っていた。以外にも盗むという仕事が来なくて、泥棒は久しぶりだからだ。そもそも、「情報提供屋」という名前なのになぜ殺しや盗みを働かなければならないのか不思議に思った。


 明日という依頼だったので、とりあえず腕のいい泥棒を探した。できれば年が近い方がいい。そんな時、一人の人物が浮かび上がってきた。

《アクセル 泥棒 12歳》

「こいつでいいか。年が近いし、すんなりと受け入れてくれそうだ。」


 アクセルに泥棒の仕事をお願いした。アクセルは意外と優しい性格だった。

「うん、分かった。」

ただ、僕はただの泥棒と思っていた。なので、

「あそこの美術館は超頑丈なカギがかかっていて、さらにルビーサファイアの周りには8桁のパスワードと鍵が必要だ。一応その情報は入手している。鍵もある。やるよ。」

と声をかけた。しかし、アクセルは

「いえ、いいです。僕は仕事を頼まれたからには全部自分の力でやりたいので。」

と答えた。僕は本当に大丈夫か心配になった。


 当日。朝4時に家のインターホンが鳴った。

「盗んで依頼人に渡してきました!」

まさか、僕が情報を入手するのに困難したカギとパスワードを1日足らずで入手したので、ただものじゃないと思った。


 こいつがいたら、仕事がもっと楽になる。そう思った僕は、アクセルに

「よかったら、僕たちの仲間にならない?」

と聞いてみた。

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