第39話 天廊の女王
ルクスは扉をギギギとゆっくりと開けた。その部屋は暗かったとても。なぜか分からないが懐かしい雰囲気もあった。
「あぁそうそう。ここで俺は特訓したんだな」
なぜか記憶がよみがえる。何もしてないのに。ルクスはその暗い部屋を突き進む。ガシャンガシャンと言いながら紫色のランプがルクスが行く先に道を灯す。
「あら、やっと来たのねルクスちゃん」
「お前……」
ルクスが何者かにあった。
一方レイラ達が居る聖王国が位置する4の大地ガランヘイムにも異変が起き始めた。
「始まったね」
「あらら来たね。私の可愛い獲物達……」
レイラと極例班に襲ってきた見たこともない魔獣は住民が住んでいたレンガ作りの建物を壊しながらこちらに襲ってきた。
「凍てつけ!《
「あはは可愛い魔獣……《
氷の女帝とも呼ばれたレイラの攻撃と完全なる死とも言われる極例のコンビネーションでやっとダメージが入ったくらいだ。
「えぇ。この魔獣私の攻撃を耐えきったのね……」
「ルクス一体何が起きているの?」
レイラと極例班は聖王国の西側を担当して、リヘンと烈力と地力班は東を担当している。そして隊長は南側を、サリエス教国のヒメカとユイは北側を担当している。その4班の頭上に現れた急激な漆黒色の大きな円はルクスを助けに来たもの全員が見ていた。
神人達もその円には恐怖を覚えた。
西班
「レイラ……何なのあれ? ルクスと一緒にいるから分かるんじゃない?」
「いや私も初めて見た。だけど何か変な感じがする」
東班
「リヘンよ、あなた様の師匠が何かしたのか?」
「ヒヒこれぇ~すこしやばくない?」
「すみません。僕もさっぱり……」
南班
「一体何が起きているのだ……」
北班
「ルクス様……」
「ルクス……どうしたの……」
突如頭上に現れた漆黒色をした円はたちまち吸収されていき、その一つ一つが大爆発をした。そしてこの黒い粒に触れたらそこから連鎖的に爆発してしまう。
{全班聞こえるか! あれを見ろ!}
国王が指を指した方向を見るとその煙から吹き飛んでいるルクスの姿が見えた。そしてそれを追い打ちをかけるかのようにルクスの方に向かう女性の姿が見える。その女性は指先から先ほど頭上に現れたものと同じであろう漆黒色をした円を出している。皆は口を揃えて思った……。
『ルクスが押されている……』
「あれれ。ルクスまずくない?」
「極例さん。思い出しました……」
「どうした?」
「ここからは全体受信で話します」
レイラは全班に通信を送った。
{こちら西班のレイラ。原因が分かったかもしれない。落ち着いて聞いてください。結論から言うといまルクスと戦っている女性はルクスの師匠です……。そしてこの世界には
「それは……」
「え……」
「やばいな……」
「我らで止められるのか……?」
{そしてその名は天廊の女王【エリアルフォンアルファード】です}
レイラは自分が知っている情報を皆に教えて対策を考えた。その際にルクスにはまだ隠された最終兵器があることを教えた。その解放条件は……。ここで話が終わってしまった。
数時間前……
「やっと来たのねルクスちゃん」
「最初から分かっていたよお前がずっと裏で動いている事……。そして俺が記憶を失っていたこともね。これは全てお前の策略だろう……。師匠……」
そうルクスはあの時から自分の記憶が失っていたことを気づいていた。いや記憶を失いかけていたと言う方が正しいか。ルクスは自身が草原に立っていた理由も失っていたというふるまいも全て演技だった。
「お前、どうせ俺の力目的だろ?」
「いやいや、私はルクスちゃんの力は奪わないよ……」
「じゃあなんで?」
「簡単だよ。ルクスちゃんをこの手で殺すためだよ」
そう言うと周りの建物が急に崩壊し始めて。ルクスの周りに漆黒色の円が浮き出てきた。
「ではさようなら……。《
「(まずい……)間に合うかな……《
ルクスは守るや逃げる判断はせずにエリアルが放った
(これはヤバイ……)
「うぅ……」
ルクスは自我を持ち始めた時から数えてもこれが初めてまともに食らった攻撃だ。ルクスはもの凄いスピードで吹き飛ぶそしてあの場所につく。
「ルクスちゃんは強い、でもまだ私には――」
「だからなんだ。
ルクスは超範囲結界魔法を唱えた。その効果は見た目では分からないが確かに感じたエリアルの魔力が吸われている事を……。だがそれは少しの間だけだった……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます