第26話 爆風
サリエス教国……夢夜の国、ここは夜にしか活動しない周りと違った国だ……。今ここではサリエス教国の命運を決める大戦が行われている。
レイラ、かつて氷の女王と呼ばれていた人物そして向こう側にいるのは赤の塔近衛隊である紅蓮会の
冷たい夜の中一つのオレンジの光が見えた。そのあとに来たのは爆風だ。バーンという音を始めに次々と周りが爆発する。
「《
レイラの可愛らしい声と共にリフィーの元に投げられたいかにも鋭そうな氷の欠片はリフィーの目の前まで現れた。
「フゥー。《
おじいさんかそれ以下の者が仮面の下から口を動かしているのが見えた。レイラの放った氷結之刃はリフィーに命中することがなく、その符によって相殺されてしまった。
「あなた以外にやるのね?」
「いやぁ~、儂なんてまだまだぞ」
「あなたは強いだが……――」
レイラが言葉の続きを言おうとした瞬間、リフィーのすぐ真横で水色の何かが見えた。
「ッウ!!」
気づいたのは良かったのだがもうすでに遅かった。
「それはね……
氷結牢獄とは対象を無限に閉じ込める
「おいヒメカどうなっている」
「私にも存じません……」
指令室である、白い建物の中から聞こえた幹部の二人は困っていた。それもそのはず二人が直面している問題はルクスの事だった。
「なんなんだあいつは」
「私もびっくりしました」
「無数にいる精鋭をたった一人で壊滅……」
どうやらルクスは周りにいる精鋭と呼ばれる少し強い者達を殺しまわっていたらしい。これに頭を抱える二人の一人リッカは対抗策をだす。指をパチンと鳴らした瞬間後ろに現れたリッカの近衛隊たちは名を
「お前ら、ルクスと言う者の相手をしてほしい」
「私たちは構いません」
「気を抜くなよ、あいつは正真正銘のバケモノだ」
「ッハ!! 」
リッカは先に打開策の網を張ったがこれで止まるとも思えなかった。リッカの特殊能力でもある《
先ほどこのスキルを使いルクスを見たがそれは人間が保有できる力量をはるかに上回ったほどだった。
「ヒメカ……正直に俺はさっきすごく吐き気がした」
「それはなぜなのでしょう?」
「お前なら知っていると思うが俺の特殊能力であいつを鑑定したがあれは人類では勝てない存在だった」
「それほどに……ですか?」
「でも最後に勝つのは俺達だがな」
「《
夜の綺麗な夜空を前に何回も爆発するこれは、まさしく爆裂だった。レイラはそれをよけ続けている。レイラは避け続ける。
「早く死になさい!《
その言葉を聞いた瞬間地面が猛烈に揺れ始めた。その揺れはぎり立っていられるほどだろう、そんな揺れの後にレイラの影から二体のレイラと同じ身長ぐらいの者が現れた。
その影人はレイラのリフィーを殺せの指示で動き尋常じゃない速さでリフィーを斬りつける。リフィーは後方に下がりつつどんどん符を使っていく。
「揺動符」
「波動符」
「陰雷符」
・
・
・
その符の数は数えきれないほどだった。だがリフィーもかなり強者だ、《
「はぁはぁはぁ……儂はもう疲れているぞ」
「あらら、この程度まだまだね」
「……これが《滅亡級》に認定された者か……」
正直リフィーの戦況は考えたくないほどに悪かった。どれほど滅亡が強いのか理解した日になった。
「あれ、もう敵がいない」
歩くたびに次々と兵士を消しているため、もうルクスの周辺には敵が存在していなかった。
「俺は青を殺す」
ルクスは独り言がでかすぎたのだろう、路地裏から妙な笑い声が聞こえてルクスはそちらの方に目を向けた。
「いや~、お見事お見事であるな」
「きみだれ? 」
「そんなに警戒しないでほしいである」
「いや、だって怪しいもん。どうせ青の者なんだろ」
「ご明察!。私は
ルクスの前に立っている体格がかなりデカい男は特殊な語尾と共に戦闘態勢に入る。
もうこの場所は氷結化がかなり進行している。周りの建物は白く凍り付いているその中何も思わずリフィーのもとに歩くレイラはそれはもう氷結の女王と言われてもなんの違和感もなかった。この戦いは正直リフィーに勝ち目はなかった。最初の一撃を無傷で守りぬいた時点でリフィーはおかしいと思っていた。
最初に撃った
「最後に願いを聞いてあげる」
「願いか……」
正直リフィーはこの戦闘に勝ち筋は見えていなかったが、自分の軍の為に戦いぬいたことをレイラは凄くよく思ってる、そうしてリフィーは最後の願いを言った
「一思いにやってくれ」
「わかったわ」
リフィーはその場で目を瞑った……
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