　紗織の方から誘ってきたのに、いざする時になったら紗織はすごく緊張していた。

　それはもしかしたら、“したら嫌われるかもしれない” という恐怖があるからかもしれなくて

　けれど俺を好きだからこそ、その恐怖と闘っているように見えて

　そんな紗織がいじらしくて可愛くて、大切にしたいと思う気持ちが高まって来て。

　もしかしたら元彼たちは、そういう行為に慣れている女性の方がただ好みだっただけではないだろうか

　俺は逆に慣れていない初々しいところが可愛く感じて、大切にしたいと思うばかりで

　めんどくさい？　大きい方がいい？　ゲームクリア？　何言ってるの？　って感じで。

　紗織はそんな言葉で劣等感を感じる必要なんて全くないくらい、綺麗で可愛くて、最高でしかなくて。

　ただただ、愛おしさが増すばかりで。

　紗織をずっと苦しめていた劣等感を沙織の中から消し去りたくて

「紗織、可愛い。紗織の身体も含めて、全部全部大好きだよ……」

あえて言った俺の言葉に、紗織はまた唇を震わせながら大粒の涙を流して……

——そのまま二人で絶頂に達した。

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