思い出はいつか消えゆるものだが心には必ず残るもの
パ・ラー・アブラハティ
大丈夫、心にはある
友達が呟いた、私たちの友情っていつか終わっちゃうのかなって。夕陽に照らされて、赤く染まった顔の底にある気持ちはいったい何を叫んでいるのだろう。
私たちはまだ十七歳。この先の未来に待ち受けてる不確定な不透明な出来事に恐れていても無意味だと分かっているけど、恐れてしまうのが人間という生物なんだ。
「分からないけどさ、終わっちゃったとしても心の中には残ってるものじゃない?」
「そういうもんかな」
街頭路の無い夜道をランプ一つすら持つことを許されないまま、暗い足元の見えない不安定なのか安定しているのかも分からない道を歩んで行く。その先に待ち受けてるのがもしかしたら、私たちの友情の決裂かもしれない。だけど、この友情に終わりが来たとしても、記憶として心の中に永遠として残っていくだろう。頭の中の記憶は朧気になって、補おうとして美しいものに形が変わっても、不変的な気持ちは心の底に残っていると私はそう思うんだ。だから、終わりが来たとしても大丈夫なんだ。心にはずっとあるものなんだ。
思い出はいつか消えゆるものだが心には必ず残るもの パ・ラー・アブラハティ @ra-yu482
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