第34話 山賊
山賊
RPGゲームあるあるシチュエーション
その1・商人の馬車=山賊に狙われる、但しこのゲーム内での山賊がどうなっているのかは不明。
「ワー」
「ヒヒーン」
「山賊だー、戦うぞ!」
「お嬢様はここから出ないように、ミューク頼んだぞ」
ミュークと言うのはお付きの従者の名前らしい。
「俺も行きます」
「手伝ってくれるのか?」ロック
「もちろん」
魔狼退治で自信を付けたノブユキだが、今まで人を攻撃したことなど一度も無い。
まあ頭突きの経験はあるが、あれは攻撃と言うよりとっさの出来事。
今から始まるのはリアルに近い対人戦闘、しかも武器は剣か刀。
片手にエクスカリバーを構え、反対の手にはイージスの盾を持った。
「ガイン!」
「ガシュガシュ!」
イージスの盾は完全に山賊の攻撃を防御している、これからは攻撃を主体に行動した方がよさそうだ。
盾を使った敵の攻撃をよけるだけではなく、そのまま押し込むと相手はバランスを崩し尻もちを着く。
「ドスッ!」
「ズシュ!」
「グア!」
「うわー、血が…」
思っていたより勢いよく出て来る血液にちょっとビックリ、まさかこんなにリアルとは。
だがそんなことにかまってはいられない、サーチスキルで赤い点を数えてみるとやはり20人近くの山賊、こちらは俺を合わせて7人しかいない、御者は戦闘員には含まれないようだなにせ非戦闘NPCと言う設定らしいので隠れて震えていたりする。
「これじゃやられてしまう」
クエストのクリア条件に味方の死亡2名未満とある、前後囲まれた状態は分が悪いなんてもんじゃない。
ロック隊長を含め他の護衛も中々強いのは分かるが、相手の数が3倍いるとそれほど簡単に事が済むとは思えない。
俺はイージスの盾を仕舞うと武器も甚平刀へと換装する。
この方が動きに余裕ができるのと刀の持つ一度に2発攻撃スキルが有効だと感じたからだ。
今ならATも600は軽く超えている、LVも15になって1LV上がるごとに増えたストレージも現在は80個ある。
どうやらLV1でストレージ10個が初期値で、そこからはLVが上がるごとに5個ずつ増えて行くらしい。
この時点で数値倍加の指輪も装着している為LV8前後の山賊など敵ではなくなった。
「グアー!」
「バシュバシュ!」
「次だ!」
隊長がいる方はどうやら助けが入らなさそうだ、俺は真ん中の馬車を襲いに来た山賊4人を倒し後部の馬車へと助太刀に行く。
「この~」
「バシュバシュ!」
「あ ありがとう」
「お礼はあとで!」
「わかったわ」
【サブクエスト発生】
【敵の召喚獣:召喚獣デミフェンリルを倒せLV40】
(じょ 冗談だろ!)
ここでまさかのサブクエスト、敵を早く倒すと必ず出て来るように仕掛けられているのか、まさか今回もクエスト3連コンボなのだろうか?
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