第31話 三途の川
三途の川
そこは河原のように見えていた、何故かって?水の音がしていたからだが。
石ころばかりの河原には自分以外誰もいない、辺りは真っ暗なのだが石ころだけがぼんやり浮き出て見えている。
「ようこそヘブンスバースへ」
「だれだ!」
「ポケットの中ですよ」
そう言われてポケットに手をつっこむセイヤ、そこには愛用のスマホが有り画面は表示されたまま。
「ここは…」
「ここはヘブンスバース、AIアプリによってあなたは流魂者としてご招待されました」
「何 言ってんだ?お前」
「私はこの世界の解説者、これからあなたはヘブンスバースで仕事をしていただきます」
「意味わかんね~」
「ちなみにこの世界からは死ぬかクエストを100個こなすかしないと現世へは戻れません」
「これ夢じゃないのか?」
「夢ではございません」
「はあ?」
「あなたは先日AIアプリを使用して写メを撮りましたよね」
「写メ…あのへんなアプリか!」
「そうそのアプリです」
「夢みたいだからどうでも良いけど…」
「そう思っているなら知りませんよ~」
「所でここから出られんの」
「私の話、聞いてなかったのですか?」
「何を?」
「ですから、この世界で死ぬかクエスト100個こなすか二つに一つですよ」
「じゃあ殺してよ、出られるんでしょ」
「その場合あなたは現実世界でも死にますよ」
「なんで?」
「そういうゲームですから」
「もしかしてあのアニメの世界か?」
「どちらのアニメだかは分かりかねますが、似たようなゲームやアニメは有ると思います、ですがこの世界はマジです、頑張らないと死んじゃいます」
「だから死んで良いって、早く出してよ」
「まあそう言わずに少し試してみませんか?中ではHなことも出来たりしますよ」
「マジ?」
「はい 色んな種族とあーんな事や、こーんな事出来ちゃいます」
「うそっ!」
「本当ですよー」
「分かった話は聞いてやる」
あれほど死んで良いと言っていたやつが、Hし放題と言ったらすぐに乗って来た。
だがこの先に簡単なクエストなどありはしない、彼は生き残れるかそれとも死ぬのか?
さてどちらが良いか、この男はクズなのだがそれほど悪いことはしていない。
まあそれを判断するのはこの物語を読む皆様の良心にお任せいたします。
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