第7話
「
聞いたことない単語だ。だがしかし、何故かは知らないがこれはダメだと本能が警笛を鳴らしている。
チラッと見えたフォースギフトとか、気になる単語が多々見受けられたが、ここで読むのはやめておく。
今は、ここを殲滅させる方が優先度が高い。これは、帰りに回収するとしよう。
「……しかし、
報告書があるのなら、ここにいるってことなんだろうな、きっと……ん。
誰かが地下から1階に上がってこようとしてるな。この惨状を見られるのはマズイから、駆除しておくか。
部屋を出ると同時に、触手を先行させる。どれだけ伸ばせるか知らんけど、あそこの曲がり角までだったら大丈夫だろ。
階段に近づきながら、音波を頼りに触手を突き刺す。ブシャッという音に、少し遅れて曲がり角から血飛沫が飛んできた。
曲がり角に立つと、見事に脳天をぶち抜いた死体が転がっていた。邪魔なので、通路側の方へ蹴り飛ばしておく。
「………」
マルドゥーク移動用随機『ムシュフシュ』のパイロット席にて、『ジャンヌ・ダルク』の名を冠する後方科生徒会長の天馬渚は、現在ハッキングしたフェンリル研究支部のカメラを通して裕樹を見ながら作業をしていた。
(今のところ、あそこの研究員が裕樹さんの襲撃に気づく要素なし)
フェンリルのデーターサーバーにアクセスし、隠し通路の場所を特定し、ピン留めをしていく。
(場所は五つのみ。他の支部と比べて少ない……最近出来たばっかりなのかな)
「渚」
「うん?」
名前を呼ばれて、渚はくるりと振り返る。そこには、花火の姿があった。
「……あの、花火?ここ、一応上空150m地点なんだけど」
現在、随機ムシュフシュは上空150m地点にてステルスを発動して待機中である。勿論、ヒロインは空を飛べるというギフトは無いし、流石にそんなトンデモ身体能力はない。
「空気を足場にして来ました」
「なんという魔力の無駄遣い……呼べば普通に迎えに行ったのに」
ヒロインは、自身の魔力を空気中に放出し、一瞬だけ魔力を物質化させることにより、二段ジャンプをすることが可能なのだが、デメリットとしてものすごい魔力を持っていかれる。なので、基本空中で回避できないタイミングで使うということが多い。
「早く裕樹さんに会いたいので無駄では無いです。それより、もうそろそろ処理が終わります。あとはメイアに引き継いでますので」
「……引き継いだ?」
「私は裕樹さんの元に向かいます。それでは」
「ちょ!?花火!?」
言うことだけ言って、またジェット機から飛び降りた花火。はぁ、と渚は頭を支えてため息をついた。
「あの裕樹さんスキーめ……」
渚自身も、まだ数回しかあったことの無い裕樹に惹かれていることは確か。なんとなくだが、母性が刺激され、構い倒したくなるのだ。
だがしかし、花火のは些か強すぎでは無いだろうか。
『あ、もしもし渚?今躑躅の子たちが来て引き渡したから、迎えよろしくね~』
「……分かりました」
ホログラムを消し、ムシュフシュを操作するためにハンドルを握った。
「この作戦が終わったら、存分に裕樹さんを甘やかさないと」
余談だが、この後存分に甘やかしまくり、おしゃぶりまで取り出したところで裕樹が逃げ出した。
流石に赤ちゃんプレイは恥ずい。とのこと。
そして、これは後々『でちゅねの悪魔の降臨』として囁かれることになる。
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でちゅねの悪魔・・・渚のストレスが天元突破した時に降臨する。何人かのヒロインがおしゃぶりを咥えさせられ、でちゅねと化した。
尚、ガラガラもセットである模様
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