継ぐもの女神

対魔演出

NO.1 対魔演習　

生徒同士が向かいあう。そして、始めの合図に従い、互いの魔界をぶつけ合う。魔界には属性というものがあって火、水、木、雷、土、風、光、闇の計8種類ある。ルクスタは手に緑ががったものをハリワンはそれに対して茶色の玉をぶつける。緑は風の魔界、茶は土の魔界である。魔界は己に流れる生命エネルギーを変換して使うものであり、収束したエネルギーを出力として発射される。

風は名からも分かる様にとにかく速いのが特徴である。一方ハリワンの放った土族の球体は回転し地面を少し割りながら進むくらいには破壊力がある。一方浮遊には向かない属性である。どちらも基本魔界エルマと呼ばれるものだがぶつかると衝撃は双方に伝わるほどの威力はある。

「くっ」

双方に風が吹く。ルクスタは両手でエルマを連放する。

風の如く十数発のエルマが地面と水平に進みハリワンを襲う。

ハリワンはそれに対して、片手で体を宙に浮かせ、回転しそれを避け、その最中でエルマを放った。

そのエルマは術式の文様を発動していた最中のルクスタの手に命中した。

「うぁーーー」

「フッ」

ルクスタの声に思わず笑う。が隙を見せたその時ハリワンの背後から真莉のエルマが地面から湧き出る。

「おおーーー」

「油断したね、ハン」

「ちっ」

皆、日々稽古をしているお陰で基本の動きに加えて応用もできる様になっている。

「はい、終了」

この様に生徒達は日々修行に励んでいる。