第5話 変わり移る日々
教室に入った瞬間僕の横を何かが猛スピードで通った。僕はそれを間一髪避ける。
「あはは、は、やっぱスゲー」
「これが、雷属性か」
そう言うのは隆である。
危なかった。
「おい、何避けてんだよ。どれくらいの威力か分からないじゃねーか」
「ごめん・・・・」
(当たったらただじゃすまないだろ・・・)
「 お、そっか」
僕がそう言うと再び射程を僕に向けてきた。
全知を貯まる水の加護をその身に宿し今解放するザブングル!
水鉄砲のような攻撃が僕を襲う。
やばい、ドカーン
廊下まで僕は、吹き飛んでいた。
「 いた・・・」
「おーーーすげーや、詠唱もどうだ俺が考えたんだぞ」
「 流石、隆」
僕のことをお構いなしに隆と常時が言い合う。2分後僕は怪我をした足に力を振り絞り立ち上がる。保健室行かないと。
でも、昨日の話は本当だったのか
伊織音が教室に戻ってきたのは3時間目の始まる前だ。
「大丈夫」
そう声を掛けてくれるのは清海である。
「うん、大丈夫」
「全く、何やってんだか!最低!」
「あはは、いいよ別に」
「そんな、訳には」
僕は、首を横にふる。
でも、心配してくれるのは嬉しい。
「能力ね、伊織音君は興味ある!私はね実は今日行こうかなって思ってるんだ。」
「止めておいた方がいいよ。」
そう僕は、きっぱりと言う。
「どうして?」
「何かやな予感が・・・」
「大丈夫だって」
そうだといいけど、僕は心配症なのかもな・・・
その後、下校時刻を迎え、僕は、家に帰った。
自分の部屋に行き、携帯を見ると連絡通知があった。
心が張り裂けそう。僕の親戚からSNSツールに連絡があった。出たくない何かと僕のすることなす事にイチャモンをつけてくる人だ。文章を開く手が震える。どうやら、僕は強迫性障を持っているようだ。それも重度の、何を言われるんだ。僕はいつもその人と合うとき何か嫌なことを言われる。絶対今回は何もない、失礼なことを言わないようにしようそう言い聞かせて毎回会うのだが、現実には色々な文句が飛び交う。今回は何だろうか?そうしばらく考えた後、僕はいつものようになけなしの勇気をふりしぼってその連絡を見た。
伊織音君へ
お話があります。いつもの喫茶店で6月5日の17:00に会いましょう。
確定メールか?まぁ僕には選ぶ権利はない。何をやっても上手く行く未来が見えないがそう思いながら返事をする。
分かりました。
喫茶店で待っているとその人は来た。
「伊織音、昨日ののは見たか?」
「見ました。」
「行って来い」
唐突にそう言われ僕の頭の整理が追いつかない。僕は行くつもりが全く無かったから反応に困る。
「僕は・・・行かなくても」
「だめだ、行って来い」
「危ないんじゃ」
「しらん、とにかく行ってこい」
僕は下を向いてうずくまった。
断りたいけど何を言えば良いのか分からない。そう僕が答えを渋っていると痺れを切らしたように言う。
「お前の両親に頼まれたんだ。説得してくれと何でも報酬もたんまり貰えるらしいしな!何でもこういうことになるとお前は渋る癖があるらしいから面倒なんだと!」
「 すいません。」
「まぁーとにかく明日にでも注射を受けてこい、それでちゃっちゃと行ってこい。連絡は要らないから。」
「うっ、、分かりました。」
「じゃあな!」
「後、もし生きて帰ったら報酬の5分の1 は俺にくれな!」
そう言うと彼は代金を置いて喫茶店を後にする。
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