ぐりむさんの大ぼうけん記

@rikkoh

プロローグ

2022年 某日

その日、Mirrativ配信者であるぐりむさんは、PCモニターに映るゲームのダウンロード画面と睨めあっていた。

そしておそらく――こんな独り言をつぶやいていただろう。

「クソ…思ったよりダウンロードに時間がかかるぞこのゲーム…。おい、大丈夫か?間に合わねぇな。まーた遅刻だよ。もう22時になっちまう。はぁ…水とってこようかな。」

そうつぶやいた彼は、水をとりにキッチンへと向かった。彼が戻ってくると、すでにダウンロードは完了していた。

「さて、と…」

MirrativのWebページを開き、配信開始ボタンをクリックする。

「はい!というわけでね、こんにちはぐりむでございます。よろしくお願い致します。というわけでね…」

こうしていつものようにゲーム配信が始まった。何事もなく。

いつものように何事もなく、配信が行われていくはずだった。

配信が始まってからどれだけの時間が経過しただろうか。

気づいたときにはもう、彼の意識は別次元に居たのであった。

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