ガラクタ置き場

「町の裏にガラクタ置き場があるじゃん」


 ハジメが切り出す。

 ひゅうちゃんとかなたは同時に頷いた。


「この前ひゅうちゃんのじいちゃんがガラクタ置き場から出てきたのを見たんだ」


 同時に首を傾げた。


「なーんか怪しいと思うんだよね。これってなにか埋蔵金的なものがあると俺は踏んでる」

「……そうかな」

「ハジメくんってたまに変なこと思いつくんだから」

「まぁまぁある程度宿題も進んだし、息抜きがてら探検もどうかなってこと」


 テーブルに手を突いて立ち上がった。


「うーん、お盆の準備をしないとお母さん達に怒られちゃうから、行きたいけどごめんね」


 かなたは宿題を片付けて、先に出ていく。 


「なーんだ、そういえばお盆か。俺いっつも変なことするからって参加させてもらえないんだよなー」


 髪を掻いて、垂れ目を細くさせた。


「まぁいいや、2人で行こう」

「え……でも、かなたちゃんの都合がいい日に」

「忙しいんだし仕方ないだろ、今暇だしさ、久しぶりに探検しようよ。ひゅうちゃんも忙しい?」

「そう言われると………忙しくない」

「じゃあ決まり、行こう、ほらほら」


 ハジメに引っ張られ、ひゅうちゃんはガラクタ置き場へ向かうことになった……――。

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