第17話 お片付けをしたいユリナさん

ユリナさんは、日頃からお片付けや、物を捨てたり掃除をすると運が良くなると信じています。ミニマリストというほどではありませんが、捨てていると、頂き物が増えたり、臨時収入があったり、出会いや新たな人間関係が増えたりと、良いことが起こると感じていました。


なので、なるべく捨てることに取り組んでいました。


でも、物を捨てるのって心が痛みますね。物を大切にするように教育されていますし、戦後の日本は深刻な物不足でしたから、国の感覚としても根強いものがあります。


上の世代、親世代はモノを活用したり、大事にするというより、奥にしまい込んで放置しているのが実情かと思います。捨てることは罪悪感があり、捨てようとしても無数の思い出がよみがえって、未練がいっぱいで手放せなかったり・・・


ユリナさんも捨てる際はそんな未練や執着でいっぱいになってしまいがちですが、それでも頑張って捨てているのです。


捨てるのが大切なことを、お子さん達、ケントさんやマリちゃんにも伝えています。物が多すぎると片付けしにくいですし、生活しづらくなります。時おりお子さん達にも使わなくなったおもちゃや不用品を捨てるように促しています。


さて、冬休みに突入し、日中もお子さんたちが家にいます。マリちゃんときたらさっそくゲーム三昧、マンガ三昧、ユーチューブざんまいです。どんだけやりたい放題なのでしょう?


いつもマリちゃんが遊んでいる和室の押し入れに、おもちゃやマンガや絵本などを収納していますが、マリちゃんの買い込んだマンガがぐちゃぐちゃになっています。


リビングのテーブルにも、マリちゃんのマンガがゴチャッとして・・・


これはゆゆしき事態ですよ!


そんなわけで、ユリナさんはマリちゃんに言いました。


「マリちゃん、押し入れの本が散らかっているから片付けてね。」


なにか言いつけしておかないと、マリちゃんときたらゲーム三昧、マンガ三昧、ユーチューブざんまいでどんどん堕落していってしまいますからね。


でもいつやってくれるものやら・・・


そう思いながらユリナさんは所用で出かけました。(つづく)

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