第2話

 朝にはなってしまったが、町に着くことは出来たな。


「ンジュ、町に着いたはいいがまず何をするんだ?」

「まず、解体屋に行く。ロコロコ、インベントリからベリーノシシをストレージから出しておいてくれ」

「はーい!」


 自分の記憶が正しければこの街の解体屋は·····あっちにあったはずだ。


 ◇


「お?いらっしゃい!」

「店主、解体を頼めるか?」

「ああ、できるぞ。何を解体すればいいんだ?」


「コイツなんだが·····できるか?」

「こいつぁーベリーノシシか。かなりの大物だな」

「できるか?」


「できるにはできるが·····こんな大物どうやって倒したんだ?」

「信頼出来る仲間のおかげと言っておこう」

「なるほど。この大きさだ解体するのに少し時間を貰うぞ」


「どの程度待てばいい?」

「そうだなー、昼頃までには終わると思うからそのくらいになったらまた来てくれ」

「わかった」


 解体依頼は頼めた。

 この後はどうするか·····昼頃と言っていたな時間がかなりあるな。


「ンジュ〜解体頼めましたか〜?」

「ああ、昼頃までには終わるそうだ」

「そうですか〜まだ時間はありますね。どうしましょうか?」


「その事なんだが各自自由の時間にしようと思う」

「·····それはダメだぞ。ンジュは弱いんだぞ離れたら守れないんだぞ!」

「そうですね〜イチジクの言うとうりですね、離れたら守れませんよ」


「確かに自分は弱いが避けること逃げることはこの中では一番得意だ。だから心配するな好きに行動しろ」

「でも、ンジュ!」


「誓いその一。一人一人の意見を愛しその言葉を信じること」

「·····誓いは破れませんね〜」

「ロコロコ!?」


「誓いは絶対に守るから誓いなんですよ、それにイチジクは目と耳がいいんです何かあったら迅速に駆けつけられるでしょ?」

「それは·····そうだが·····」


「それに私もンジュに何かあったと気づけば転移しますから·····ね?」


 町中であまり転移を使っては欲しくないんだがな、だがそこを否定したらめんどくさくなるな黙って従おう。


「ンジュ、絶対に何かあったら大声で叫んで俺たちを呼ぶんだぞ、いいな!」

「ああ」

「もしものこともありますから、結界を張っときますね」

「·····ああ」


「じゃ俺は鍛冶屋巡りをしてくるぞ」

「私は雑貨屋でも回りましょうかね〜」

「それじゃ、昼頃まで解散!」


 ◇


 とは言ったもののどこかに行きたいというのにはないんだよな。

 ·····どうするか、宿屋で寝て待つか·····。

 ん?あれは·····せっかくだ登るか。

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