キャリアウー曼珠(男) ~就活の話~
先日、クソみたいな就活が終わったので、その報告をこの場でしようかなーと。
みんな大好きドラゴンボールのブロリーの映画(最初)で、悟空さが「面接っちゅうのは嘘つき大会なんか?」的なことを仰っていたと思います。
私粟沿曼珠は就活が大っ嫌いだったのですが、その理由の大部分を占めるのはコレですね。
曼珠ちゃん、かなり古い思考の人間をしておりましてね。嘘をつくと地獄に落ちる——とまでは、いや少し信じているなコレ。それに加えて、嘘は自分に返ってくるとも考えております。そういうこともあって、あまり嘘をつくのが好きではありません。
でまあ、上記のはあんましウェイトを占めて無いんですよね、嘘つくことが嫌いな理由のね。一番大きいのは、なるだけありのままでいたいんですよ。
理由は、まあ正直よく分かっていませんのよね。着飾るのが面倒なのか、過去にいじめ紛いのいじりを受けた影響なのか、何であれ、自分は素を出したがる傾向があるのです。
そんな自分にとって、嘘で着飾る就活はクッソ辛いものでした。まあ最終的に多少は受け入れましたがね。でも、なるだけ事実を基にし、都合の良い側面から物事を解釈して、それを面接で言ったり履歴書・エントリーシートに書いたりしました。正直心苦しいものではありましたが。
少し昔話でもしますか。
曼珠ちゃん、中学生、或いは小学校高学年の頃からずっと公務員志望でした。特に地元の役所ですね。別に「地元に貢献したい!」とか思ってた訳では無いんですけどね。安定、安定、安定。あと家から近い。コレしか考えていませんでした。
公務員は試験があって、その勉強をする必要がある、というのは理解していました。しかし、曼珠ちゃんは楽観的な人間なので、「まあ何とかなるじゃろ」くらいの考えでした。
時は流れて大学。バカ高い金を払って某予備校の公務員試験の講座を受講しました。正直高すぎだろと思う。塾的な所に行くのでは無く、オンラインで受講するタイプですね。
ここで曼珠ちゃんの楽観的思考が己に牙を剥きました。いや、まるで自分は悪くないみたいな言い方ですねこれじゃ。完全に自分が悪いです。公務員試験の勉強を後回しにし、大学の授業関係や趣味に時間を費やしまくりました。特に趣味。
基本的に強制されない限り曼珠ちゃんは動かない人間で、それとオンラインで受講するという形式(しかもほぼ全てオンデマンド)が悪い具合に噛み合いまして、こいつぁ碌に勉強しねぇ。「まあ何とかなるじゃろ」と考え、全然勉強せずに時は過ぎ、いつしか公務員試験間近に。
言い訳が大好きなので言い訳を一つしておきますと、高校から解放された後でまた高校以前のような勉強をさせるのはどうかと思いますよ、アテクシは。「これ社会に出て何に役立つんねん!?(国英は例外。社理も趣味で活用しまくるので例外。殆ど役立つじゃねーか)」と思いながら勉強してた身としては、勉強から解放されてヒャッハー気分なんですよ。そんな奴にまた勉強をさせるんじゃねーと私は言いたい(身勝手の極意)。
「三か月で役所を捻り潰してくれようぞ」と思っていましたが、親がうるさかったので前哨戦として県庁や大学職員の試験を受けることに。
ここで一点。公務員試験って二種類あんねん(SPIとか除く)。教養と専門の二つ。俺は前者の勉強をしてたけど、後者の勉強は殆どしてなかったんよ。というのも、受けてた講座がそこまでカバーしてなかったから(役所を受けることしか想定していなかった為。役所で専門いるのは、自分が確認した範囲では無かった)。
で、県庁は一次試験が専門なんよ。つまり負け戦。まあ塗り絵しに行く程度のノリで受けに行きました、マークシートなので。もう分からんからね、聞いたことある言葉とか、普通に考えたらコレじゃね的なのをテキトーに選びました。
……いやぁ、自分で言うのもなんですけど、時々自分のスペック高ぇなーって思うんですよね。一次試験通りました。いや運で勝ったんでしょ。
そこからは取り組みとか色々調べてエントリーシートを書き、友人と面接の練習をしました。それこそ当日の深夜まで。ちなみに警察事務ですね。
エントリーシートの出来もまあまあ良し、面接の流れの確認や、自分の回答に来るであろう質問の想定もバッチシ。上手くやって美味いパンケーキ食って凱旋ってね、と考えながら会場に行きました。まず適性検査を受け、自分の面接の番が来るまで待機して、そしてその時は来たれり。ハイ! 勝ちに行きます!
……いやぁ、酷くやらかすと何する気力も湧かないってのを思い出しましたよ。中学以来かな、食欲失せて、ゲームする気も音楽聴く気も失せたのは。
いつぞやか言ったような気がするんですけど、曼珠ちゃんは稀代のシャイボーイです。しかもガチ面接は初見。そりゃ酷くテンパる訳でして。
お陰様でいらんことを抜かしやがり、見事自分に対して抱く面接官の心証は最悪なものに。
言葉は上手く紡げねぇわ、視線あっちこっちだわ、手がめっちゃ動くわ、汗凄ぇわで、おまけにクソみてぇなことを言う。もう死んだと思いましたよ。
多少回復したとはいえ、今でも少し引きずっているんですよね。もうその時のやらかしを言うことは勿論、思い出すことすらしたくねぇ。多分一年くらい引きずる。三時間くらい食欲失せましたね、直前まで腹減ってたのに。
曼珠ちゃんメンタルがクソザコなので、そこで思うんですよ——もう公務員狙うのやめよう、と。初めての面接、かつ二次試験は前半と後半がある(上記は前半)、おまけに役所はまだまだ先なのによ。
思い立ったが吉日、親から行けと言われたけど面倒なんで行く気の無かった合同の企業説明会に突っ込みました。説明会の話は別にやるとして、そこで気になった企業の見学に行き、試験と面接にまでこぎつけました。ちなみにIT系。
試験内容は割愛。
以前のやらかしがあったので、面接がえげつないくらい怖かったんですよ。出されたコーヒーをちょびちょび飲んで待っているうちに自分の番が来て、いざ面接室へ。
いつもの言葉を述べて部屋に入ると、いかにも地位の高そうなオジサマ達が五人。戦慄モンですわ。ココチンでチビりつつ着席。
もうこの時はヤケクソでしたね。開き直って「カウンターぶちこんだるわァ————————ッ!」くらいの勢いで臨んでいました。
でまあ最初に志望動機を聞かれる訳ですよ。で、この後が凄かった。順番は覚えてないんで、まあ思い出した順に質問内容書きます。
「へー旅行好きなん!? え、今年どっか行ったん?」
「酒飲める!? ウチ結構飲む機会多いけど!?」
「家ここらへん!? ファー近いわねぇ!(嫌味な感じでは無いです)」
「小説書くってマ!? ペンネーム何!?」
まあ勿論一言一句上記の通り言われた訳じゃないんですけどね。正直拍子抜けしましたよ。面接に来たつもりが、雑談になっていましたので。
面白いことに、終いにはこんなこと言われました。
「(ペンネームについて)まあこれは入社してから聞けばええか」
心の声出てますよ。結果出てますよ。それ言われて受からなかったらマジで何なんだ、と思いました。
ありがたいことに、普通に内定頂いたんですけど(結果は一週間後って言われてたけど、家帰ってすぐに内定メール来たので少し不穏に思ったのは内緒)、実は見学の時点で伏線があったんですよね。というのも、お礼メール送った後に選考に来てくださいメールが来たんですけど、内容を要約すると、
「選考来ますよね、ねっっっ!!!???」
だったんですよ。この時点で「あれ? 受かるんじゃね?」という一抹の期待を抱いておりましたが、まさかマジで受かるとは……重畳重畳。
そんな訳で、曼珠ちゃんは来年からIT曼珠になるのです。自分は文系の大学なんですけど、学科・専攻が学科・専攻なので、実はその方面のことは授業で多少齧っています。
思うところが無い、と言えば嘘になります。だって公務員試験の講座受けるのに十数万円も払ったんだもん。それに周囲は俺が公務員になると思ってたしね。
でも、後悔は無いですね。そこでやってることを「自分もやってみたい」と思いましたし、福利厚生諸々も良さげでしたし。それに、多分このまま公務員受け続けてたら鬱になってたかもですしね。メンタル弱すぎだろ。
正直、愚かな選択だと皆様思っていらっしゃることでしょう。実際、家族の反応がそういうニュアンスも含んでいる感じでした。ですが、私は私の道を行くだけです。自分のやりたいこと、やってみたいこと、辛くないこと——そういった諸々を考慮して選んだ道を、ただ進んでいくだけなのです。
では最後に、これにて曼珠ちゃんの就活は終わり。ヘラってツイッターで何か言いまくることも恐らく今後は無いでしょう。これでようやく卒論と小説に集中できる。
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