第8話 デート!?

教室の隅っこのような私の偶然の席に隠れて少し拗ねて待っていた彼

一気に愛おしくなってしまった

でも恋とかそういうのはよく分からず

かわいいなという思い


それから予定まで服装考えたりどこに映画館があるか家族に聞いたり

勉強はしないのにデート(仮)に色んなことを考えていた

男子と出かけるなんて初めてだし普段のように話せるかどうか…不安もあった


そして当日、駅まで自転車な私は汗をできるだけかかないよう時間に余裕を持ってキコキコ自転車を漕いでいた

駐輪所に停め、鍵をちゃんととりいそぎ駅へ!

流石にドキドキ緊張

もう来てるかな、もしかしてドタキャンされてないかな

色々考えながら階段を登り待ち合わせの当たりを見渡す……


あ、あれ…………いない


もしかして私が早すぎた!?

いや時計を見ても早すぎでは無い

約束忘れてる…?

連絡のしょうがない中反対側の階段を覗いて見たら…


いた……


なぜ、そこ?

約束したのは売店の当たりだったはず

ぐるぐる考えた私は「クラスメイトや知人に会わないように隠れていたのかもしれない」に行き着いて小さな声で声をかけた


はっ!という顔をしてこちらを見て安心した様子

他の人に声をかけられなくて良かった、と思ってるのかなと考えながら行こうか、と電車の切符を買う

「𓏸𓏸駅の映画館にしようと思うんだ、いいかな?」

の問いに

「うん」

「わかった」

ホームに降り電車を待つ間も無言

あれ、私話題の引き出しない…

つまらないかな、来たくなかったかな

とにかく色んなことを考えて電車が来て乗り込んだ


目的の駅へ着いて映画館へ

どれがいいかなーと上映中の映画を見てみる

彼が好きそうなのがあればそれでもいいと思ったから「何か観たいのある?」

と聞くも「んーなんでもいい」


出ましたなんでもいい!1番困るやつ!

私に決定権があるやつ

サスペンスとかはまだ興味もなかったしコメディでいいかな、とこれでいい?と指さし

OKをもらえたのでチケット出して映画館の階までエレベーターに乗る


チケットをもぎってもらい席へ


観た映画は初めはコメディそのものだったけど後半はなかなか泣けるものだった

でも初めて男子と映画行って泣くのも恥ずかしくて必死に目線逸らしたりして我慢

学生特有の恥ずかしさというのか


映画が終わり部屋が明るくなり席を立つ


あ、用事終わっちゃったじゃん…

帰る?どこか行く?

でもそんな高額のお小遣い持ってきてるわけじゃないし


どうするか迷ってると

「どーする?普段どこ行ったりするの?」

と彼から

普段どうしてるか…女の友達とは原宿へ行くことが多かったけど男子に通用するのだろうか


「𓏸𓏸ちゃんとは原宿行ったりするよ」

「へー、俺行ったことない、行きたい」

「え!?行きたいの?」

「うん、ここからどう行けばいいの?」

「あ、それなら簡単だから」


と原宿行き決定

また電車に揺られ〜

その頃には私も彼も多分緊張がとけてたのか映画を観たせいか会話が弾んだ

会話をしてるせいで原宿へ着くのは早かった

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