第5話 打ち明けたこと

「ねぇ、聖香ちゃん。放課後空いてる?話したい事ある。」



「いいよ。」



 私がこれから話す内容も知らずに、了承してくれた。



 授業を受け、遂に放課後となった。



 私達は、隣の教室に移動した。



「話って何?」



「あのね。私、貴女の彼氏から虐められているの。」



「え……。」



「指を指して、こいつ気持ち悪いよね。って周りの人に聞いてた。」



 泣きながら話す。



「私どうしたらいいか、分からない。」



 友人は、驚くべき事を口にした。



「私は、その場面を見たわけじゃないから、何とも言えない。あの人が否定したら、やってないって事になるんだし。」



 は……?



 冗談じゃない。



 友人が泣いてるのに、彼を信じるのか……。




「そっか。でも、別れなよ。そんな彼氏とは。」



 ショックだった。



 泣きながら話したのに……。



 信じてもらえなかった。



「うーん。」



 渋っている必要なんかないだろ。



 彼女の行動にイラッとしてしまう。



 本音は、今の段階では言わなかった。



 本来なら、縁を切るって言いたかったが、言えなかった。



 また、本音を閉まってしまった。



 今の関係をまだ、壊したくなかった。



 私は、ショックを受けながら家に帰って行った。

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