第4話 能力者

二人が戻ってきたはすの世界は、


【涼さん、どこ?】


ユキは元の世界に戻ってきた。TAのメンバーも集まってる。教官は安堵の表情だ。


【ユキ、無事だったか?良かった、ほんと良かった、るいは?】


【戻ってないんですか?パラレルワールドから】


【るいのことだから心配ないか。何かしら情報掴んでいるんだろう、ここに反応はあるからな】


【反応って?なんですか?】


【実はTAで部分的に解析できた。ちなみにユキは

この世界の未来に飛ばされていた。合ってるだろ?何も無い世界じゃなかったか?タイムパラドックスにより空間が消滅した世界】


【そこにもう一人いたんです。知りませんか?】


【TAメンバーしか解らないんだ、検地出来るのは】


【…そうですか…】


その時、メンバーの一人が叫んた。


【るい、検知しました。パラレルワールドにいます。通信範囲にいます。接続しますか?】


【繋いで!】


ユキが叫んだ。


【るい、大丈夫?】


【ユキ、何があったの?そっちに急に戻る理由があったのかと思った。ちなみに、涼って人こっちにいるよ、今、同級生として私といるよ、言いにくいけど、記憶部分的に抜けてるかも】


ユキはほっとして、やはり涼は行来すると記憶がなくなるのか?全てか部分的か?何らかの後遺症かな?


【るい、ごめん。すぐにそっちに行くから】


【駄目!使い過ぎ。もう2回使ってる。しかも私より多く使ってしまうでしょ?無理しないで、涼のことは私が見ておくから、涼って人、なんか可愛いし】


【るい、ありがとう…涼さんのこと気になるの?】


【…うん】


【るい、それってさ】


【冗談!そんな訳ないでしょ?タイプでないし、子供だし、そんなことより、涼って人こっちの世界では大人の記憶あるかも、子供らしくないんだよね。

今度少し話してみるね】


【私のことは言わないで。こっちの世界のこと】


【…ん〜、変えるのは危険ってことだよね、

解った。ユキはそっちで少し体休めて】


通信が途切れた。教官は頭をかきながら、


【このシステム安定性に欠けるな、とりあえず、

るいの無事も解り良かったが…ユキ、無茶するなよ、るいは特別だから任せていいかもな】


【解りました。通信改良出来るように任せてもらっていいですか?お願いします】


教官、TAのメンバーは笑顔で賛成してくれた。

ユキが適任だと誰もが思ってるからだ。


少しずつ解明されていく、パラレルワールド。


縦の繋がり(同世界の未来とか過去の時間移動)、

横の繋がり(異世界への時空移動)だ。


るいは異世界へ、いわゆるここから見たら、それは

パラレルワールド。横の繋がりだ。


ユキは異世界から元の世界に戻り、さらに未来への時間移動、横の繋がりと縦の繋がりだ。


それぞれ経験したこの現象はそれ相応の身体への

ダメージが蓄積される。それは個人差があると思われるが全てが解明されている訳ではない。


ユキはとにかく解析に専念している。

記憶が無くなる横の繋がり、ただ、るいとは記憶が

残ってるため、記憶は能力者に限定される。


そもそも時空の狭間がこうも頻繁に現れた原因は何なのか?この世界でレベル5の空間消滅が起きた原因は何なのか?


ユキが調べることにより、さらに解明され始めた、

パラレルワールド、タイムパラドックス。


人類が踏み入れてはいけない領域かも知れない。








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