第29話 VS 聖女親衛隊2 時鳥&海鳥視点
...どうせ気づいてんだろうな...
「海鳥。行くぞ。魔導開花は発動準備頼む」
「了解」
アルティメットアイテムの髪留めで髪を留める海鳥。その瞬間、彼女の体はふわりと神々しい光に包まれる。目はオッドアイに変化し、中央は紅く染まる。彼女の二つ名、<紅姫>、その由来。
アイテム・焔の神の髪留め。
最高峰の性能を持つこのアイテム。彼女の頭を冷静にして、威圧感を漂わせる。
「俺も、行くぞ。」
ゴッドアイテムのピアスを耳に刺す。その瞬間、彼の体もふわりと神々しい光に包まれる。
目はこちらもオッドアイに変化し、中央は蒼く染まった。海鳥のクローンを倒した報酬。
神は完全な一は作らない。
「<魔力超強化>」「<超級錬金術>」
きっと世界の理想は、この二人だ。
「「<改変魔法・
「「<二帝一体>」」
その瞬間、二人の体は
二人の体は分かたれ混ざりあったのだ。
「「最高じゃん(ねえか)!」」
刀を振るい、魔導開花。同じ体なのだ、高度な連携をするのは容易い。聖女親衛隊はたった二人の猛攻で崩されていく。後ろから猫が走ってきているのが見える。
「「邪魔するなよ猫帝っ!」」「にゃっ!?!?!?!?!??!」
それすら消し飛ばす。仲間か、相手かなんて関係ない。
今はただ、この感覚を研ぎ澄ましていたい。
俺(私)か、あいつか、それ以外かだ。
「何、これ...」
聖女は、目の前の化け物を見て、腰を抜かしてしまう。それもそのはずだ。自分の仲間を鏖殺していくさまを見て、どうして怖がらずにいられようか。二人の人外は、それを見逃さない。
「「<魔眼・衰弱>」」
圧勝。それ以外の言葉は、二人には似合わなかった。
「「<解除>」」。
当の本人達は、にへらと笑みを浮かべて、観客席に手を振っていた。
最も、観客を支配したのは微笑ましいという感情ではなかった。
恐怖である。
圧倒的不利な状況を、連携だけで押し切ってしまった。
それをやってのけた相手に、恐怖以外の感情を抱くことなどない。
「あれ?」「思ってたんと違う...」
あの二人に勝るものは、この世界には存在しないのだ。
世界中の、どこを見渡しても。
否、ただ二人。
「流石じゃのう!流石じゃのう!」
「...お二人とも、やりすぎです。」
女神と魔王。その二人が並んで、二人の目の前に立っていた。
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