水面の月

其処に見えているというのに

どうしてこんなに遠いのでしょう


それはまるであなたのようで


わたしは

その姿が消えてしまうのが怖くて

こうして見つめているしかできない


失うくらいなら

水面みなもに映る月を

ずっと見ていられるだけでいい


触れることもできずに震える

臆病なわたしを


夜のとばり

そっと隠してくれています

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