第15話 難しい関係

「やっぱさぁ、俺と付き合ったらいいんちゃう?」

エッチ終わってまどろんでる時にあたまヨシヨシしながら洋介が話しかける。


「いやいや、洋介彼女いるやん!

さっきも話したやん!」


「俺、彼女いるけど、かおりにはセフレいるやん。

お互い様やん?

かおり全部知ってるしそれでも彼女になってくれたら俺的にベストなんやけど」

なんでいまさら、付き合うとか言い出すん?

タイミング今じゃない。絶対に。



「彼氏作って、セフレを捨ててやろうとしてるん!

洋介と付き合ってもまた同じ状況やん。

うちはうちだけを好きな人がいいの!」


「えー?いい案やと思ったけどな?

てゆーか、俺もかおりが他のやつとするん嫌なんやけど…俺だけにしときなよ?

俺の方がそいつより絶対大事にするよ?」


そんなん言われたらドキドキする。

俺だけに…って今、1番言われたい言葉。

何で洋介が言っちゃうかな…

しかも洋介はうちだけにせんやん。矛盾すぎ。

一夫多妻制の第一夫人にでもするつもりなんかな?


それから何回か洋介に誘われるままに会ったらエッチした。


でも、これではダメやっていう罪悪感とか好きな人と普通に付き合いたい気持ちとかぐちゃぐちゃに混ざって何が何だかわかんなくなってた。

洋介以外に行こうとは思わなくなって他には行かなくなったけど、気持ちが定まってないから不安定な状態。

自己嫌悪すぎる。

洋介みたいに順番とかなくみんな好きって考えれたら幸せなんかな?

うちは1番になりたくてもがいてる。




偶然再会した元彼の叱咤激励があって、セフレとは彼氏になるか会うのもやめるかでちゃんとしようって決心がついた。

洋介との関係もこのままではダメやと思って前みたいに友達に戻そうって決心がついた。


「洋介、もう会ってもエッチするのやめる!」


「彼氏になってくれたん?」


「彼氏になってくれてないけど、好きな人だけにするって決めたん。

うちはやっぱり洋介みたいには考えれんから好きな人だけにしたい。

他いったりも出来んのわかったし」


「好きな人、彼氏になってくれたらええな。

応援するわ!

何だかんだで俺らずっと仲良くしてるやん?

全部知ってて話せるのもかおりだけやし、長く繋がりある女の子って俺、かおりしかいてないんや。

俺、好きな子には幸せにはなって欲しいんよ。

ほんまは俺が幸せにしてあげたいけど、俺じゃできんのわかってるし。

でも、俺かおり好きやから友達やめるとかはやめて…」


洋介が手を繋ぎながら話す。


複雑な気持ち。

洋介の事はうちも好きだと思う。

でもうちは好きの中に順番がある。


「うちらの関係って難しいね…

…こんな色々やった後でも仲良くできる?」


「うん。全然仲良くできる。

とりあえずがんばって!

ダメやったらその時考えよ?

なんなら俺、慰めるの得意やから!」


「ダメな前提で慰めるとか変な予告やめてよー!! 」


「慰めるんじゃなくて、ダメやったら俺の第一夫人になるってゆう選択肢もあるよ?」


「なんかそれ堂々巡りになってるから!」

一夫多妻制また言うてる。


なんかこんなやりとりも和む。すっごく変な関係やけどそれに助けられてる部分もある。



そんなこんなで洋介とは『友達以上恋人未満?』の関係になる。

洋介とはこの後も関係が続いてからお別れするけど、それはまた別のお話に続きます。















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

友達以上恋人未満を具体化したような関係になるまでの話 @rioruna0604

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ