第12話 彼女できた!
「彼女できた!」
洋介の部屋で特に何をするでもなく2人で過ごしてると突然言い出す。
「…そうなん?可愛い?」
なんて言えばいいかわかんなくてとりあえず聞いてしまった。
しばらく普通にイチャついてたから、洋介、何もないと思ってたのにやっぱ二股、普通にするんや…宣言通りと言えばそうなんやけど…
というか、うちらの関係は何やろう?
二股にも入らないかもしれない。
「バリバリ可愛いよ」
そういってプリクラ見せてくれる。
アイドルか何かですか?ってくらい可愛い子。
「ほんまにめちゃくちゃ可愛い。
やっぱさすがやなー、こんな子彼女に出来るんすごいな!!」
この子いればよくない?うち必要?
泣きそう。ヤケクソになってる。
泣きそうなの我慢してると洋介が押し倒してくる。
「彼女できたし、もうかおりとしたらあかんの?共犯者にはなってくれんの?」
「うん、ダメ!だから倒さんといて?」
「えー…絶対ダメ?」
「絶対ダメ!!」
洋介がキスしてくる。いつもの、気持ちいいやつ。
あー、これヤバい。エロスイッチが入っちゃう。
ふとさっき見たプリクラを思い出す。
めちゃ可愛い彼女おるのに、うちともしたらダメやろ?正気に戻る。
洋介を上に押し上げるように力を入れて、横を向く。
「そのキスされたらしたくなるから、ほんまにやめて!」
「マジでダメか…」
引き起こしてくれる。
諦めてくれた。良かった。
「彼女とどこで、知り合ったん?」
話変えようと思って話題を振る。
そこから普通に話しだす。
話してると手を繋いでくる。
「洋介って、めちゃ手繋いでくるな?」
「手ぐらい繋がせてよ!
やりたいの我慢してるんやから手ぐらい許してよ!」
なんだそれ?
それから彼女の話いっぱい聞いて話したけど、ショックだったのか全く頭に入って来ない。
なんで他の女の子の話しながらうちと手、繋いでられるん?
洋介の気持ちが全く理解出来ない。
それからはエッチするの封印して普通に友達として過ごす。
一緒にいるの気が合うから楽で友達としてはいい。
話してる時に手を繋いだりしてくるからドキってする事は時々ある。
洋介の恋愛の相談にも乗って、本当に何でも話せる関係。
最近可愛い彼女の他にももう1人彼女が出来たらしい。
そこは、意味不明。何で2人も彼女必要なん?
洋介は彼女は大事にしてる。
バレないように上手にするらしいけど…どうなん?
知らんかったら優しいしカッコいいし最高の彼氏なんやろうけど、二股してる時点でダメじゃない?
洋介は本気で一夫多妻制がしたいらしい。
日本無理やんって笑い話になる。
洋介は好きな人に順番っていう概念がない。
彼女にするのは浮気じゃなくて全部本気。
みんな大好きでそこにうちも含まれるらしい。
うちにしてるみたいに全部オープンにしたいけど、なかなか出来んらしい。
…そりゃ言えんと思う。
じゃあ何でうちには言うんやろう?
うちも知らんかったら付き合えたかもやけど、知ったらショックやろうし、言ってくれて良かったのか?
洋介に振り回されて何だか疲れた。
普通に恋愛がしたい。
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