第10話 どういう状況?

親友に報告。

「洋介とやってすごかった。ヤバかった。

優しくてドキドキしっぱなしで。

もう何か…ヤバかった」

何がって聞かれるけど、何って説明する経験値と語彙力が足りない。

とにかくすごいとヤバいしか言えない。


「で?付き合う話になった?」


「いや、何もない。これってヤバい?」


「うーん…。どうかな?」




数日後、洋介から連絡。今日は何やら会って話があるらしい。洋介の家に行く事になる。

うちを彼女にする?

レベル違うのわかってるけど期待してしまう。

どんな顔して会えばいいのかわかんない。



洋介の家の前でなかなか着いたよって連絡出来ずにウロウロ。

遅いから出てきたんだろう洋介に発見されて、「着いてるなら連絡しなよ」

ってびっくりするぐらい普通。

何この温度差?


「かおり、おぐ、もう大丈夫っぽいやん?

そろそろ嘘やめていい?」


「あ、…うん。…え?」

今は嘘で付き合ってる訳でそれを辞めるって事は何でもない関係になるってこと?

何か言わないとって思うけど、考えるほど何も言えない。

思ってたのと全然ちがう話すぎて思考が追いつかない。


「あー、俺さぁ、ちょっとおかしいんやけど、好きにさせるまでが1番楽しいんや。

で、それからってなんかテンション上がらんくて、他の子行ったりしたくなるんや。

付き合ってるのが嫌ってわけじゃないし彼女はいる方がいいんやけど。

今、かおりしかいてないから何か…

かおりは可愛いし好きなんやけど、それとこれは別ってゆーか。

俺、最低なんわかってるし、いつもは何も言わず内緒で二股かけたりつまみ食いするんやけど、かおりには俺の最低なとこも知ってほしいってゆーか…

何となくわかってくれそうで、それ知っても仲良くしてくれるんちゃうかな…って期待もあって。

俺らすごい気ぃあうやん?

ここまで分かり合えるのって今まであんまなくて。

こないだしちゃったけど、なんか本当の事話しておいた方がいいような気がして…

俺が言ってる事わけわからんよな…

でもわかって欲しくて…」


洋介が手を繋ぎながら、途切れ途切れにゆっくりと話す。

洋介の本心なんだろうな、という事は話してる雰囲気でわかった。

…けど、わけわかんない。どういうこと?


「…とりあえず、嘘は辞めるから、別れた事になるのはわかった。それで仲良くってのは友達って事?」


「かおりの思ってる友達ってのがどんなんかわからんけどさぁ…俺の事好きじゃないん?

好きって言われた事ないけど、かおりの反応とかで俺の事好きやと思ってたんやけど。

違ったってこと?」


「洋介は好き!

エッチして余計好きになっちゃってるんやけど、この状況よくわからへんから、どうすればいいのかわからんのやって!」


洋介にぎゅーって抱きしめられる。

「やっぱ俺の事好きなんや。良かった。

あー、可愛すぎる。俺もめちゃ好き」


これどうなん?と思いつつも気持ちいいキスされてトロトロになって思考が止まる。

好きだけどこれっていいのかな?










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