第6話 嘘をつく事になりました
数日後、洋介から電話。
「えっと…重ね重ねで申し訳ないんやけど…
おぐと話して…
あー!電話やと話しにくいし会わん?今出れる?」
「ちょうど今、バイト終わりで帰ってるとこやから、いいよー!」
河川敷集合になる。
「おぐと話して、かおりの事諦めてって言ったんや。
で、関係ないやんとか言われて、何か流れで…
俺と付き合ってる事にしちゃったんや」
「いや、洋介彼女いるやん?」
「あー、最近…てゆーか3日前?
別れたんやって。ふられた…
だから俺は付き合ってる事にしても大丈夫なんやけど…
かおり迷惑やったかな?
俺と付き合うってなったらおぐは諦めるとは思うからとっさに嘘ついたんやけど」
「おぐに諦めさせれるんやったら嘘でも何でもいいよ!
洋介がいいならそれで!」
「で、もう俺の彼女に連絡すんなよって言った。
おぐから連絡とかあったら言って?
なんか、おぐ、暴走しそうやからこないだみたいに緊急の時は電話して?」
それから数日後、緊急に電話する事がすぐ起こった。
バイト終わったらバイト先の近くにおぐがいる。
「え!?おぐ?ここで何してるん?」
とりあえず店の前は…って事で駅前の辺りに移動。
ちょうど良さげなベンチに距離保って座って話す。
「かおり!ごめん。話したいって思って。
洋介から聞いたけど、俺、信じられんのやけど。
洋介と付き合ってるって嘘やんな?
かおりは俺の事好きなんじゃないの?
それやのになんで洋介と付き合う事になってるん?」
あれ?おぐの事好きって事になってる。何で?
「おぐの事は好きじゃないよ?
洋介と付き合ってるんやから洋介が好きなんやって」
「2人で俺を騙してるだけやろ?」
ギクっ!!案外鋭い。
「ちがうよ?好きやから付き合ってる。
洋介彼女と別れたやん?
うち、別れるの待ってたんよ!
本当に騙してなんかないよ。付き合ってるんやって!」
「じゃあ呼んでよ。ほんまに付き合ってたらすぐ来るやろ?」
洋介に電話する。お願いやから出て!!
じゃないと騙してるってまた疑われる…
「もしもし」
やったー!出た!!
「もしもし!今、おぐがうちのバイト先まで来てて、うちらが付き合ってるの嘘やろって言われて。
ちょっと出て来れる?」
「あいつ…バイク飛ばしてくから待ってて。
ちょっとおぐに変わって」
電話をおぐに渡す。
2人話して電話切ったみたい。携帯返される。
洋介に何か言われたのかな?
おぐ、めちゃくちゃ静かに待ってる。
うちも無言。
「あのさ…こないだ無理やりキスしてごめん」
沈黙破っておぐが謝ってくれた。
「うん、…あれは良くないから、他の子とかには絶対したらあかんよ?」
その後また沈黙。
早く洋介来てほしい。
もうそろそろ耐えれない…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます