第5話 救援
瀬那「そんな!あの距離で!」
まだ結構な距離はあった筈だが魔獣は此方へ向けて火球を発射してきたのだ。
何とか回避するも、遮るもののない草原方面へ出てしまったが為に残る2体にも見つかってしまった。
瀬那「しまった!」
AI:警告!魔獣より高魔力反応!
残る2体の魔獣からも集中攻撃を受ける。
瀬那「うっ!攻撃する隙がない!」
連携するように攻撃を繰り返されている為、此方から攻撃を繰り出す事ができず逃げ回るばかりだった。
瑠衣『撤退しなさい!送られてきた映像を確認しました。この中央の魔獣…今までにデータがありません!それに、攻撃の威力…下手をするとあなたも危ない!』
瀬那「ですが、撤退したら魔獣は街に確実に行きます!」
瑠衣『その根拠は?』
瀬那「かなり離れていた筈なのに、その1体だけ木に隠れて僅かに動いた私の事を確実に捉えていました」
瑠衣『距離は?』
瀬那「おおよそ10キロ程…」
瑠衣『それが本当であれば、下手に逃がせば被害がでるのは確実ですね…』
瀬那「幸いまだ距離があります。なんとか避けられている状態です。なのでこのまま皆さんが到着するまで逃げてできるだけ時間を稼ぎます」
瑠衣『……あと10分。なんとかしのいで下さい。魔獣の様子がおかしいことも気になります…周囲にも十分気を配って下さい』
あと10分程…そうすれば皆が来てくれる。
瀬那は10分、逃げ回りなんとか耐えしのぐ。
魔獣達はこちらに夢中になっていたためその場からほとんど動かないでいた。
そんな魔獣達へ攻撃が加えられ、瀬那に向かっていた攻撃も止む。
瀬那「来てくれた!」
魔獣を挟んだ向こうから蒼穹を確認できた。
蒼穹から魔法装甲が降下してくる。
綺『瀬那ちゃんお待たせ!』
琳『よく踏ん張ったな!』
ウル『お前達、気を引き締めろ!見たことのないタイプの魔獣だ』
クルール『それに、蒼穹の艦砲射撃も効いていないようだ』
ラナ『隊長…いかがします?』
ウル『各機2組に分かれて魔獣の掃討に当たれ!アークル6まだいけるか?』
瀬那「はい!まだやれます!」
琳と綺、クルールとラナ、ウルと瀬那で3体の魔獣に当たる。
左右は琳とクルール達が受け持ち、中央の魔獣はウル達が受け持つこととなった。
だが、戦闘している中で皆は気づいていく。
琳『攻撃が通用していないのか!?』
ラナ『いえ…効きづらいのもあるのかもしれませんが…』
ウル『皆、気が付いたか…こいつら傷を瞬時に自己再生している』
そう魔獣達は攻撃を受けた先から自己再生を繰り返しているため全く効いていないように見えていたのだ。
綺『このままじゃ埒があかない!』
クルール『それに、装甲の魔力の回復量がおかしい…普段よりも回復速度が遅い!』
ウル『あれだけ攻撃をして自己再生の為の力を使うとすれば相当な魔力量が必要だ。だが、魔力が枯渇する様子もない…』
ラナ『この巨体、貯蔵する魔力は多いはずだけど、その分魔力の変換までかなり時間がかかるはずなのに!』
琳『総合して考えると…。あの魔獣はマナを利用しているという事か…それじゃまるで…』
瀬那「錬さんみたい…」
ウル『…そんなことが可能かはわからないが、これ以上長引かせるのはこちらも不利だ、一気に魔獣の核を叩くぞ!』
瀬那の魔法装甲以外はバーストモードを発動し、機体の性能を上げる。
火力があがったため、魔獣に大きなダメージを与えていく。
2体の魔獣をようやく倒すことに成功する。
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