ex2 モブ・モブリオンの評価
モブが去った後のギルドマスター室。二人の人影が談笑していた。一人はギルドマスター、もう一人は猫耳が目立つ受付嬢のニャルメア・ナイトメアだった。
「にゃははは~彼も相変わらず大変ですにゃ」
「お、ニャルか。ほんとそれな、アイツも間が悪いというかなんつーかな」
ま、その間の悪さのおかげでこっちは助かってるけどな。と彼女は付け加えた。
「それで例の件はどうだったよ」
「はいですにゃ。やはりギルマスの睨んだとおり異星の廃神関連にゃ」
「やっぱりそうか」
ギルドマスターは嫌な予感が当たったと深い溜め息を吐いた。
「どうにも最近キナ臭い動きしている奴らがちらほらいたからなぁ」
「報告書はお読みになりますかにゃ?」
「あぁ? いいよ。お前が調査して黒って言うならそりゃ黒だろうしな」
「にゃにゃ~信頼してくれるのは嬉しいですけど、報告のしがいがにゃいですにゃ~」
彼女はカカカッと豪快に笑った。
「まぁ彼が文句を言いつつも結局やるってことはそういうことなんでしょうにゃ」
「あぁ間違いねぇ。奴がこのタイミングでギルドに顔出したのだって偶然じゃねぇだろうよ。全くアイツの情報網はどうなってんだかな」
ギルドマスターはモブの情報収集能力高さに舌を巻いた。彼はギルドの幹部ですら知り得ない情報を何処からともなく入手してくるのだ。そう思うの自然のことだった。
まぁ実際のところそれはモブが原作ゲームによりそこら辺の知識を有しているからというのが理由なのだが。
それを彼女らが知るよしもない。そもそも仮に原作ゲームをプレイしたとか説明したところで、病院にぶちこまれるのが関の山だ。
「きっとまた世界の命運とか関わるような事態なんでしょうにゃぁ」
「ま、アイツが動くんだ。解決したも同然だろうよ」
「ですにゃっ!」
彼女らの会話はここで終了した。
結局モブ・モブリオンは今後も原作を知るがゆえに、望まぬまま世界の命運に巻き込まれるのは間違いなさそうだ。
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