君の笑顔が見たい

僕は昔、芸人だった。

皆んなを笑顔にしようと頑張っても、誰も見向きもしなかった。

とても辛い。

だから僕ははずっと泣いてばかりいた。

この世の中は泣きたくなるようなことばかりだ。

皆んなに笑顔になってほしいのに、この世界は痛いし、不安だし、寂しいし、苦しいし。

でも、君に出会った。

君は僕のことを面白いと言ってくれた。

それだけで十分だった。

一万人の人々を笑顔にしろと言われたら、何をしたらいいかわからないけれど、一人の女性を笑顔にするためだったら、心の底から力が湧いてくる。

君が笑っている限り、僕はこの世界の痛みを忘れられる。

だから僕は彼女を笑顔にしたい。

僕は彼女のたった一人のエンターティナーになることにした。

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