屋内型複合レジャー施設にて 12
「そういうのいいから」
珍しく眉間の皺が無くなった
「だってほんとのことだもーん」
「……てな感じの害が無いやつ」
「なるほど……?」
そんな三人とは別の場所では――。
「うっわーーーー! やっぱ実物可愛いいいい‼」
金髪ピアスのいかにもなギャルにもみくちゃにされる涼音の姿があった。
涼音をもみくちゃにするのは
その理由はその見た目だ。成績は彩と争うほど良くて問題も起こさなく、品行方正のはずなのだが、金色に染められてる髪と、ピアスにメイクのせいで問題を起こさない問題児として見られている。
同じく髪を染めている彩は見逃されているのが気に入らないため、さっきから涼音をもみくちゃにしながら彩を睨みつけている。
「こらっ、涼音に集中しなさい‼」
その様子を咎める
「助けてくださーい」
なんとか涼香に手を伸ばして助けを求める涼音。
「あああああ……‼」
凛空から救出された涼音の乱れた髪の毛を手で撫でる涼香は、凛空とその隣にいる
凛空のように目元が黒いが真奈のはただのクマだ。そのクマ付きの目で憎悪を向けてくる。
「珍しいわね、真奈も来るなんて」
「先輩、あたし津村先輩怖いんですけど」
呑気な涼香とは違って、涼音はちょっと泣きそうだった。
「凛空に手を出さなかったらなにもしない……」
地面から手が出てくるような声で真奈が言う。
「手を出されてるのはあたしの方なんですけど」
「…………」
涼音のカウンターがクリーンヒットし、動きを止めてしまう真奈である。
「うえぁ、真奈止まっちゃった」
真奈の目の前で手を振る凛空、この様子だと大丈夫そうだと、涼音の泣きたい気持ちはどこかへ行った。
「まあ大丈夫そうだね。それじゃあ行こう!」
グループ分けで問題無さそうだと判断した
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