第15話 江戸話その6
佐吉は道中、裏街道、木の実と野草を食いながら、早く罰を受けたいと、保土ケ谷宿へ向かうのに、どう間違えたか、神の導きか、保土ケ谷を外れ本牧根岸の浜辺に着いた。
ここで佐吉は力が尽きて、ここが俺の死に場所と、波が濡らす浜辺に横たわる。
夜になると嵐が吹き荒れ、波にわれ沖へ捕らわれた。
流木が頭を打つ。
佐吉は海へ沈んでいった。
どれだけ気を無くしていたのだろう?
気づくと布団へ寝かされていた。
船大工の父と娘に佐吉は命を救われた。
佐吉は記憶を失い、目を開けた。
そして佐吉は船大工の弟子となり、懸命に仕事を習い独り立ちまでなった頃、船大工の娘をめとり養子に入り、ひとりの子を成した。
その子も船大工になり、佐吉が余生を全うすると、街へ出て行き大工に職替え、保土ケ谷の街で弟子持ちの棟梁となった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます