第28話 夏休み⑧
「じゃーん、どう?」
「うん、めちゃくちゃ似合ってるよ、可愛いよ、愛」
「そう、ありがと〜でも、ちょっと…」
「ん?どうしたの」
「ちょっと…ビキニモ」
「ん?何?」
「あ〜もう!ビキニも気になってるの!そういうの優樹も好きでしょ!ビ、キ、ニ!」
「好きだけど…でも、愛が他の人に見られるには…」
「うっ!うぅ、そ、そう、そうよね、やっぱりビキニはやめるわ。」
なんか、すごいものを見せられた気がするが、
これがいわゆるカップルという奴なのか。
なんかこう、ナチュラルでデレデレするんだな。
「香奈〜まだ〜?」
試着室のカーテンがゆっくりと開く、
「ど、どうですか?」
香奈さんが着ていた水着は白いワンピースタイプの水着で、
恥ずかしながら出てくるのが、とても可愛かった。
「うん、似合ってるよ。松海さん」
「とても似合っていますよ。香奈さん」
「そ、そうですか。よかったです」
「?、飯田さん?」
飯田さんが口を膨らませて、少し怒っている、いや、嫉妬しているように見える。
「おい、優樹、お前の彼女がお怒りだぞ。」
「えっ!ご、ごめん、松海さんより愛の方が可愛いと思ってるから、そう機嫌悪くしないで」
「そ、そうだよね。わかってるわよ」
「そうだ、松海さん。これ着てみない?」
飯田さんが持ってきた水着は、
黒の肌の露出が多いビキニだった。
「いや、流石にそれは…」
「うぅ…」
「香奈さん?」
「つ、勉くんはこういうの好きですか?」
「えっ!俺ですか?」
「はい!勉くんの好みですか?」
「え、えぇ、まぁ、好きか嫌いかと言われれば、まぁ、僕も男子ですし、一応…好きです」
「そ、そうですか、じ、じゃあ着てみます」
「い、いや、いいですよ」
「いえ、私が着たいんです」
と言い試着室に入ってしまう。
「大丈夫なのか?」
「まぁ、松海さんが着たいって言うなら…」
そう言ってるうちにカーテンが開く
「どうですか!」
「「「っ!」」」
普段香奈さんは長袖など極力肌を見せないような服装を好んでいるので、
そんな香奈さんが、露出の多い、ましてやビキニなんて着たら、
わかっていると思うが、めちゃくちゃ刺激が強かった。
「どうですか!勉くん!」
「か、可愛いです。とても似合っています」
「ん?どうかしましたか?勉くん」
「いえ、なんでも、ないです…」
「そうですか、じゃあこれ買います!」
「えっ!」
「ん?どうかしましたか?勉くん」
「香奈さん、そういう露出の多いのって大丈夫なんですか?」
「あまり得意ではないんですけど…勉くんが好きだっていうなら…」
「お買い上げありがとうございましたー」
結局香奈さんはワンピースタイプの水着とビキニを買い店を出た。
「じゃあ、いつ行く?」
「行くってどこに?」
「水着を買ったら、行くところなんて1つしかないでしょ〜」
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