第25話 夏休み⑤

「はぁ、もう朝か…」


夏祭りの次の日、一睡もできず昨日を終え、今日を迎えた僕は今日、約束があった。

なぜか、優樹と飯田さんのデートに付き合わないといけないのだ、

ずっと眠いまま支度をして、ここから20分くらいのところにある、

ショッピングモールに向かう。


「よう、勉。お前、どうした?」


「えっ!何が?俺はいつも通りだけど」


「いや、絶対違うだろ、目の下、めっちゃクマできてんぞ」


「いや、ちょっと昨日よく眠れなくて…」


「なんで、お前も松海さんと同じなんだよ!」


「え?」


そこにはなんと香奈さんがいた。


「おはようございます。勉くん」


そう言う香奈さんの目の下にもクマがあった。


「香奈さんも大丈夫ですか?でも、どうしてここに?」


「大丈夫です。私もちょっと眠れなくて、しかも私もここにくるまで知らなくて」


「そうなんですか」


「おい、優樹、香奈さんがくるんだったら、先に言っといてくれ」


「すまんな。言い忘れてたわ」


「言い忘れないでくれ」


「まぁまぁ、とりあえず、ご飯食べに行こー」


僕たちが集まったのは午前11時、お昼前だったし、飯田さんがそう言ったので、

ショッピングモールにあるフードコートでお昼ご飯を食べることにした。


「とりあえず、各自で好きな食べ物で、いいかな?」


「あぁ、いいと思う」


「はい」


「はーい」


ねぇ、何食べる?と飯田さんは優樹と2人でまわるらしい。


「ど、どうしますか?香奈さん」


「え、えっと、あの、勉くん私たちもい、い、一緒にまわりませんか?」


「え!ま、まぁいいですけど」


香奈さんとフードコートをまわることになり、

そば屋、うどん屋、牛丼屋、そば屋など、そば屋が2つあったが、

まぁフードコートなんてそんなものだろと思い。


「香奈さん、何食べます?」


「そ、そうですね。私あんまりこういうところで食べないので、何を食べたらいいかよく分からないです。勉くんは何を食べますか?」


「僕は今日はそばにしようかなと」


「じ、じゃあ私もそばで」


「じゃあ、そば屋に行きましょうか」


実はこんな感じで普通に喋っているが、なぜか心臓の鼓動がやけに早い。

なんでだ?家でもやけにドキドキしてたけど、今よりは早くわなかったはずだ。

香奈さんが原因なのか?それとも別の理由が?

なんにせよ今はできるだけ表に出さず過ごさないと…

そば屋で僕は天ぷらそば(冷たい)を香奈さんも同じのを頼んでいた。

あらかじめ取っておいた席にそばを持って帰ると、

すでに席には優樹と飯田さんがすでに待っていた。


「2人とも、待ってたよ」


「遅くなってすまんな」


「いいよ、いいよ、じゃあ…」


「「「「いただきまーす」」」」

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